Q:市販の湿布より、整形外科でもらう湿布のほうが効く?
A:商品によってほぼ同じものも。鎮痛消炎剤入りの湿布に要注意 

 病院でよく処方されるのは、鎮痛消炎剤を含んだ湿布です。最近ではさまざまな湿布が市販されるようになり、比較的価格が高い市販品で、病院で処方されるこうした湿布と成分がほとんど同じものも出ています。

 鎮痛消炎剤にはいくつか種類がありますが、ある種類の薬剤は皮膚吸収がとてもよく、効きやすいのですが、「光線過敏症」という副作用があるので要注意です。日光が当たるところに貼ると、光で薬剤成分に変化が生じ、一部の人には皮膚のただれや炎症などが起こることがあります。剥がした後、2~4週間は確実に皮膚に成分が残っていますので、注意してください。市販品でも同種の薬剤が入っていれば起こる可能性があります。もし皮膚炎が生じた場合には、皮膚科を受診して湿布を貼ったことを伝えてください。

 液体やジェル状の塗る薬剤も出ていますが、湿布のほうが常に皮膚に接しているので吸収されやすいと思います。皮膚から吸収すると、経口薬を飲むのと同様に血液中の濃度が上がります。したがって、湿布の枚数を使いすぎると胃潰瘍の人や胃腸の弱い人に副作用が出ることもあります。

Q:首のコリがつらいのは、スマホのせい?
A:長時間の使用には注意して!

 40代以降になると目の焦点が合いづらくなり、スマホを一定の距離で持たないとピントが合いません。そうすると、首を動かさないので、筋肉の血流が減少してコリが生じます。

 また、スマホを注視していると目がほとんど動かず、まばたきも少なくなります。涙が循環しづらくドライアイになり、その眼精疲労からも首や肩のコリが現れます。

 使い続けるのではなく、スマホは10分に一度、パソコンは30分に一度を目安に、休憩して姿勢を変えましょう。立ち上がって天井のほうを向いて上に手を伸ばすだけでも、血流がアップします。

(文/小久保よしの)

【監修】
JCHO大阪病院 副院長
冨士武史医師

※週刊朝日ムック『首腰ひざのいい病院2020』から