「弁護士という職業柄、アランのセリフは硬い話も多いのですが、言い回しがうまいから、程よくトーンが和らいでいる。演じている俳優さんの話し方も好きなので、ドラマを見終わったら、言葉の抑揚や雰囲気を覚えているうちに何度もまねしてみます。その最中はアランになりきっているので、恥ずかしくて人にはお見せできませんが!」

 出口さんは、英語学習には映画よりも海外ドラマを推奨する。海外ドラマは1話が短く、忙しい日は1話だけ、時間があるときは3話、4話と、スケジュールや気分に合わせて見る時間を調整しやすい。CGや特撮などの映像美よりも言葉のやりとりに重点を置いている点も、会話表現を学ぶにはぴったりと言えるだろう。また、海外ドラマの中でもいわゆる「シットコム(シチュエーションコメディー)」がお気に入りだ。理由は「毎回ほぼ同じ登場人物と設定でストーリーが展開され、日常会話表現が多く、難しい単語や過激なスラングも少ないから」。英語初心者もドラマ初心者も、ぜひ気軽にシットコムで英語を学んでみよう。

○出口武頼(でぐち・ぶらい)『海外ドラマで面白いほど英語が話せる超勉強法』(KADOKAWA)著者。東京芸術大学美術学部に在学中。

(文/木下昌子)