●世界も認めたW杯3大会連続MVPの最高女子投手

 女子野球W杯で3大会連続MVPを獲得している里綾実投手(29)も忘れていけない。2013年に「東北レイア(現:レイア)」に入団。MAX126キロのストレートとキレのある変化球で、入団1年目から3年連続で最多奪三振のタイトルを獲得。女子プロ野球は、シャープなスイングをする選手が多いため三振は取りにくいといわれているが、里投手は通算でタイトルを5度も獲得している。2018年の女子野球W杯では、得意球である「カーブ」の回転数が、MLBの最強投手と呼び声の高いクレイトン・カーショウを上回ったとも報道され、米メディアでは「世界最高の女子投手」として紹介されるなど、一躍脚光を浴びた。現在は「愛知ディオーネ」に所属し、選手兼投手コーチを務める。今季も奪三振56とリーグトップ。6度目のタイトルにも手が届きそうだ。

●米野球ファンの間で話題に?「超遅球」で打者を翻弄

「埼玉アストライア」からは磯崎由加里投手(28)を推したい。2015年の入団1年目から14試合に登板し、防御率2.07の成績を残す。2017年には11勝、勝率.846で、最多勝と最高勝率のタイトルを獲得。最大の武器は「ナイアガラカーブ」と称される超遅球。あまりのボールの遅さに打者がタイミングを崩されてしまう魔球だ。今年6月、女子プロ野球公式ツイッターが磯崎投手の投球内容を動画付きで公開したところ、米高校スポーツ専門サイト「マックス・プレップス」が反応。同サイトの公式インスタグラムで紹介され、米野球ファンの間でも話題となった。

●美女9総選挙でV2 “美しすぎるプロ野球選手”

 最後は、“美しすぎるプロ野球選手”として、ここ最近テレビやネットニュースをざわつかせている加藤優選手(24)。女子プロ野球の認知度向上のために、2018年から開催されている「美女9総選挙」でも2年連続で1位にも輝いている。加藤選手といえば、どうしてもその美貌に注目が集まるが、野球選手としての実力も負けてはいない。2015年に「埼玉アストライア」に入団。1、2年目はそこまで目立った成績は残せなかったが、入団3年目となる昨季は打率.301、安打数41(リーグ9位)と安定した成績を残す。今季も打率.301、安打数55(リーグ7位)とチームの中心選手に成長。人気、実力ともに今後の活躍が期待されている選手だ。

「日本シリーズ 女王決定戦」が終われば、次はプロとアマチュアが一同に会する「女子野球ジャパンカップ」が開催予定だ。この先、いったい、どんな選手があらわれるのだろうか。ニューカマーの登場を心待ちにしている。(文/AERA dot.編集部・岡本直也)

※成績は9月29日時点のもの