「スキューバの時に海の中でしなきゃいけない時ありますよね、でも抵抗あって結構難しいですよね、あの感じに似てました」

 一同びっくり。トイレトレーニングをするのはだいたい2、3歳なので、その頃の記憶があるということだ。

 トイトレーニングに関する、まさかの幼児側からの意見。

 ちなみに私の一番古い記憶はといえば、多分5歳くらいじゃないだろうか。

 親戚の家の2階で寝ていたら、天井からトントン音がするのに怯えた記憶。

 のちに、ネズミが走り回っている音だとわかった。

 まりかちゃんは、もっと以前の記憶もあるという。

 ベビーベッドに横になっていたのを覚えていると。

 何かがしたくて泣いていると、お母さんが覗き込んで、

「はいはい、お腹空いたのねー」

 とあやしてくれるのだが、お腹が空いている訳ではなく、ちがーーう! と思っていたのを覚えているという。

 多分、1歳になる前の記憶だろうと思う。

 そんな小さな頃のことを覚えている人は、本当に稀なんじゃないだろうか。

「うまく表現できないだけで、子供って分かってるんですよね」

 そんなことを言われて、よく家の中をフルチンで歩き回っている夫の姿が頭をよぎった。

 あれを、すぐにやめさせなければいけない。

 と、夫からメールが届いた。

 ちびが、とにかくマグナム級のウンチをしたという内容だった。

 実はこれが飛び上がりたいくらい嬉しいニュースだった。

 3週間前から、ちびは急に便秘がちに。

 これまで1日1、2回していたのが、3日に1回、2日に1回と不規則になり、家の隅で汗だくになって「うーん」と長時間きばっている姿をよく見せるようになったのだ。

 きばってもきばっても出なくて泣き出したりするので、こちらはオロオロ。

 水分に繊維質に、ヨーグルトやビオフェルミンと手を尽くしてみるものの、昨日保育園にむかえに行くと、教室の隅でまた汗だくできばっていて、きばり終わるのをまったが、結局、雪見だいふく1個分くらいの小さなものしか出ず、見かねて病院に駆け込んで相談したのだ。

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親業の過酷さとは