「青春18きっぷ」と基本的なルールは同じだが、子ども料金が設定されるなどの違いも(写真/photolibrary)
「青春18きっぷ」と基本的なルールは同じだが、子ども料金が設定されるなどの違いも(写真/photolibrary)
「秋の乗り放題パス」「『秋の乗り放題パス』のみで乗車できる第三セクター路線」
「秋の乗り放題パス」「『秋の乗り放題パス』のみで乗車できる第三セクター路線」
「青春18きっぷ」と同様に石勝線の新得~新夕張間は特例で特急列車を利用できる(写真/photolibrary)
「青春18きっぷ」と同様に石勝線の新得~新夕張間は特例で特急列車を利用できる(写真/photolibrary)

 JR全線の快速・普通列車に乗り放題のフリー切符「秋の乗り放題パス」が発売中だ。JRの普通列車が乗り放題と、「青春18きっぷ」とも重複する部分が多い秋バージョンといえそうだが、共通点はもちろん、異なる点もある。そこでこの切符の基本ルールと魅力を探ってみた。

【「秋の乗り放題パス」概要はこちら】

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■「青春18きっぷ」との大きな違いは?

「秋の乗り放題パス」は、毎年春・夏・冬に発売される「青春18きっぷ」と同じ、JR旅客6社共通の企画乗車券だ。表1のとおり、JR旅客6社全線の普通列車(快速などを含む)の普通車自由席のほか、BRT、JR西日本宮島フェリーが乗り放題となる。

 普通列車のグリーン車自由席は、別途普通列車用の自由席グリーン券を購入することで利用が可能(グリーン車指定席は不可)なのも「青春18きっぷ」と共通。また普通列車の普通車指定席も指定券の別途購入で、「湘南ライナー」などの「ライナー系列車」は「ライナー券」や「乗車整理券」等を別途購入することで乗車できる。

 有効期間は3日間と「青春18きっぷ」より2日分少ないが、もうひとつ大きく異なるのは、使い始めから連続する3日間のみが有効となる点。2019年10月12日から27日までのうち、連続する3日に有効で(表1参照)、「青春18きっぷ」のように、とびとびで計3日分使うことや、3人で1日分としてシェアすることはできない。なお、有効期間最終日の24時以降は最初の停車駅(乗降対象駅)までが有効。東京と大阪近郊の「電車特定区間」では終電まで使えるというのは「青春18きっぷ」と同じだ。

 一方で、子ども料金が設定されている点は「青春18きっぷ」にないセールスポイントといえるだろう。ちなみに、1日ごとの値段は「青春18きっぷ」が2410円(19年冬から予定の新価格1万2050円で計算)、「秋の乗り放題パス」は約2616円とやや高いが、子ども用は約1306円と割安となる。

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特急利用の特例は「青春18きっぷ」と共通