藤浪晋太郎など近年は多くのプロを輩出している大阪桐蔭 (c)朝日新聞社
藤浪晋太郎など近年は多くのプロを輩出している大阪桐蔭 (c)朝日新聞社

 いよいよあと1カ月に迫ったプロ野球ドラフト会議。昨年は大阪桐蔭から根尾昂(中日1位)、藤原恭大(ロッテ1位)、横川凱(巨人4位)、柿木蓮(日本ハム5位)と4人の選手が指名されて話題となった。

【過去10年高校別「プロ野球選手輩出数」ランキングはこちら!】

 そこで今回は過去10年(2009年~2018年)のドラフト会議で、どの高校が多く選手を輩出しているか調べてみた。育成選手も含めてカウントしており、また指名されながらも拒否して入団にいたらなかったケースは除外した。

【総合ランキング】
1位 大阪桐蔭:17人
2位 横浜:14人
3位 東海大相模:13人
4位 広陵:12人
5位 仙台育英:11人
6位 花咲徳栄・日大三・九州国際大付:9人
9位 青森山田・桐蔭学園・敦賀気比:8人

 まずは総合ランキングから。これは高校卒で直接プロ入りだけでなく、大学や社会人を経由して入団した選手も含めてのものである。1位は冒頭でも触れた大阪桐蔭。続いて神奈川県をリードする横浜、東海大相模の2強が続くという結果となった。

 トップ10入りした11校全てが過去10年で甲子園に出場しており、大阪桐蔭、東海大相模、花咲徳栄、日大三、敦賀気比は優勝も果たしている。全国的な強豪校にはプロ入りする選手も多いという当然の結果と言えるだろう。

【高校卒プロ入りランキング】
1位 大阪桐蔭:11人
2位 横浜:9人
3位 花咲徳栄・九州国際大付属・敦賀気比:7人
7位 八戸学院光星・仙台育英・秀岳館:6人
9位 帝京・菰野:5人

 次に高校卒で直接プロ入りした選手のランキング。こちらも大阪桐蔭、横浜という順になったが、3位には花咲徳栄が入った。2015年に愛斗(西武4位)、2016年に高橋昂也(広島2位)と岡崎大輔(オリックス3位)、2017年に西川愛也(西武2位)と清水達也(中日)、2018年に野村佑希(日本ハム2位)と4年連続で直接プロ入りする選手を輩出している。今年も韮沢雄也がプロ志望と言われており、5年連続に伸びるかに注目だ。

 ここでも常連校が多い中、健闘しているのが菰野。過去10年間での甲子園出場は2013年選抜の1回だけだが9位にランクインした。毎年のように好投手を輩出することで知られており、今年も150キロ右腕の岡林勇希に注目が集まる。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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