だが、注意も必要だ。こうした製品はネット通販サイトのみの取り扱いが多く、「オートバックス」などのカー用品店では基本取り扱いがない。前出のサンコー「5インチ 360度ドライブレコーダー&リアカメラ」も同様だ。そのため、取り付けは基本的に自分でやらないといけない。もちろん業者に依頼して、買った製品を持ち込んで取り付けてもらうことも可能だが、カー用品店で買った製品をその場で取り付けてもらうよりも工賃がかさんでしまうこともある。

 何より、製品に不具合が発生した場合、対応を自分でやらないといけない問題点がある。不良品の場合、保証期間内であればメーカーに商品を送って、新しいものを送ってもらうという対応が基本になる。他の一般的な電化製品は問題にならないが、ドライブレコーダーの場合、取り外しの作業が発生してしまうのだ。これがカー用品店で購入し取り付けたものであれば、お店に相談する事が運ぶ。中国メーカーのものは安さに優れる分、いざという時は自己責任になってしまうデメリットがある。

■あおり運転防止だけなら、ステッカーも有効か

 最後に、あおり運転の防止だけを目的とするならば、ステッカーも有効かもしれない。カー用品店などでは、「ドライブレコーダー録画中です」ということを後続車に知らせるステッカーが、縦長のものや横長のもの、正方形のものなど多種多様に売られている。価格も1枚1000円前後だ。こうしたステッカーを目立つ位置に貼っておくだけでも有効だといわれている。真偽のほどは不明だが、製品のレビューを見ても、「明らかに後続の車間距離が伸びた」といったレビューも見受けられる。

 こうした「録画中」ステッカーに加え、格安のものでもいいので後方にドライブレコーダーを目立つようにして着けておく、というのは恐らく有効な抑止力になるだろう。既に何件ものあおり運転事件が録画の存在によって逮捕されており、録画されている=最悪逮捕という図式が出来つつあるからだ。

 いずれ後方用のドライブレコーダーが当たり前になれば、後続車のドライバーにも「自分の行動が記録されている」という意識が定着するようになる。後方にもドライブレコーダーが今後普及することで、お互いに冷静な運転を心がけられる社会になることを祈るばかりだ。(河嶌太郎)