そこで欠かせないのがボールを運ぶガード陣のハンドリング力や突破力、クリエイティビティだ。冨樫を欠いた日本は、篠山を除くとこうした部分が他国に比べ劣ると言わざるを得ず、これには古くからある国内リーグの傾向が起因していると感じる。

 世界はガードが得点することが潮流となっている。例えば今大会では現地14日現在で得点ランクトップ10(11人)のうち7人がガード。昨季のNBAでも得点ランク上位10人の半数はガードだ。

 しかし国内では、Bリーグ発足前から今でもインサイドに外国籍のビッグマンを置き、彼らに得点の大部分を任せているチームがほとんど。これに対抗するため、相手も外国籍のビッグマンを据える。すると外国人枠があるリーグは、ロスターの外国籍選手がビッグマンばかりという結果になる。

 2019-20シーズンにおいて、B1の18チームで外国籍選手がガードとして登録されているのは見渡す限りゼロだ。こうなると、大型日本人プレーヤーは、国内でプレーする中で海外の大型選手と対峙して経験を積めるが、バックコートプレーヤーは日本人同士のマッチアップとなる。スピード、ボールハンドリング、パス、ペネトレイトなど様々な要素で秀でた海外のプレーヤーと体をぶつけ合うことが限られては、レベルアップは難しいだろう。

 となると、代表強化という点で、Bリーグはビッグマン偏重を脱却したチーム作りができるリーグ環境になった方が良い。そのためには、オンザコートルールの再考や外国籍枠撤廃など、大胆な方策もテーブルに乗せるべきだろう。