最後に田尾氏は、唯一、心配となる点を挙げてくれた。

「心配は目。ショートの守備に入った時に捕手からのノーバン返球を落としたシーンが見られた。鳥谷くらいの年齢から目が衰える選手は多い。そこだけが心配。いくら技術があっても目の衰えだけはカバーしにくいから」

 2月の球春到来から、あっという間に9月になった。CSなどポストシーズン進出争いとともに、来季以降の『ストーブリーグ』も気にかかる時期だ。

 連日、鳥谷のニュースを見かけるのは、誰もが「To Be Continued……」を期待しているからにほかならないから。『縦じま』でなくなるのを見るのは複雑ではあるが、まだまだ鳥谷の野球を見ていたい。これが野球ファンの本音だ。(文・山岡則夫)

●プロフィール
山岡則夫1972年島根県出身。千葉大学卒業後、アパレル会社勤務などを経て2001年にInnings,Co.を設立、雑誌『Ballpark Time!』を発刊。現在はBallparkレーベルとして様々な書籍、雑誌を企画、編集・製作するほか、多くの雑誌、書籍やホームページ等に寄稿している。Ballpark Time!オフィシャルページにて取材日記を不定期に更新中。現在の肩書きはスポーツスペクテイター。