■三島由紀夫の「金閣寺」が愛読書

 お節介かもしれないが、滝沢には一体どんなジャンルが向いているのだろうか。週刊誌の芸能担当記者は言う。

「例えば、徐々に女優業へとシフトするのはどうでしょう。『痛快TVスカッとジャパン』の再現VTRで悪女の役を演じたのを見たことがあるのですが、セリフ回しが滑らかで、ネット上でも『演技が結構上手い』と評判になったほど。バラエティ番組のアドリブとは違い、ドラマはセリフが決まっているので大丈夫みたいですよ。また、番組で共演した黒柳徹子さんは自身のインスタで滝沢のことを『カレンさんは、頭が良くて、天性の純真さが、素敵なんだと思います』と絶賛していました。純粋な人は感受性が強いので、持ち前の日本語センスも生かし、詩など文筆業に力を入れるのもいいかもしれません」

 滝沢にインタビュー経験のあるTVウォッチャーの中村裕一氏は、そんな彼女の今後についてこのように考察する。

「バラエティ番組は旬のタレントを発掘し、育てるという良い面がある一方で、視聴者が飽きるまで消費するという悪い面もあります。独自の言語センスで脚光を浴び、人気者となった彼女ですが、そろそろ方向転換のタイミングなのかもしれません。以前インタビューをした際、三島由紀夫の『金閣寺』を愛読していると聞き、意外な一面に驚いた記憶があります。そこから単なるキャラ先行ではない、彼女の本質的な魅力を感じました。また、モデルとして伸び悩んでいた頃、『JJ』編集部に直接電話をかけて面談のアポを取り、今の自分に何が足りないのかをヒアリングしたエピソードも彼女の抜きん出た行動力を表しています。今回たまたま『JJ』卒業のタイミングが重なったこともあり、将来を案じる声が上がるのもわかりますが、努力家でバイタリティあふれる彼女のことですから、どんなジャンルに進出してもきっと注目を集めることができると思います」

 独自のキャラクターが先行しがちな滝沢だが、マルチな才能が潜んでいるようだ。意外と未来は明るい!?(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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