●不動産会社は不確かなことは言わない

 管理費が高いとか、固定資産税が異様に高いという情報も入って来ました。管理費は先述の通りですが、固定資産税の高さは、現時点では売り手が断定できないことがあるのでやむを得ない点です。不動産会社は、決定していること以外、もしくは官公庁が公表したこと以外は決して憶測や期待を込めて発言したりするものではありません。

 税制についても、原則と実態には常に乖離があります。軽減措置のことですが、景気刺激策として時限的に適用している税率などがあるからです。固定資産税は地方税なので、国政とは直接関係がありませんが、軽減措置はあります。

 また、固定資産税・都市計画税は、固定資産税評価額を課税標準として計算されますが、評価額は3年に一回見直すことになっているので、4年後のことは全く分からないと言って過言ではありません。

 また、東京都ホームページを覗くと、(1)固定資産税の課税標準額の算出方法(固定資産税)について、令和元年度の分についてのみ記載されていますが、来年度以降については記載がありません。つまり、固定資産税は毎年1月1日現在の固定資産税台帳に掲載される金額をベースにするので、その年度に入らないと分からないのです。

 以上、本物件を取り巻く条件には不確定要素がたくさんあるようです。この物件を買うのは冒険かもしれません。しかし、冒険する価値があるとも思います。昨今、新築マンションの開発は困難な状況が続いており、都心部のマンション開発余地は湾岸エリアにしか残っていません。

 その一方で都心マンションに対する需要は増える傾向にあります。共働き世帯が増え、職住近接マンションの需要はますます増えると予測できるからです。しかしながら、都心近接のマンションは高過ぎて手が出ない人も少なくはないので、子育て環境に優れたマンションで、かつ手ごろな価格で購入できるマンションとしての「晴海フラッグ」は評価が高まるということになるでしょう。

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晴海フラッグのリセールバリューは?