鉄道旅行ではリュックスタイルという筆者(撮影/米山真人)
鉄道旅行ではリュックスタイルという筆者(撮影/米山真人)

 いつもより少し長めの旅行に出かける人も多いこの時期、旅の準備のなかでも頭を悩ませるのは荷物ではないだろうか。まして列車移動が主体の旅なら荷物はなるべく軽くしたいところ。

「鉄道なら乗っているだけだし、別にそこまで気にしなくてもよいのでは?」

 そう思う人もいるかもしれない。けれど、たとえば乗り換えでホーム間を移動するときには階段や通路があり、旅行シーズンであれば混雑することは必至。乗り換え列車の座席を確保しようと小走り気味になることもしばしば。大荷物を抱えていると移動しづらくなる。

 また、訪れた先で観光をするとき、レンタカーであれば車に荷物を置いたままにできるけど、鉄道旅ではそういうわけにはいかない。駅や周辺にコインロッカーや手荷物預かり所が必ずしもあるとは限らず、最悪の場合、翌日の着替えなどの入った荷物を持ち歩き続けることになる。要は、乗っているとき「以外」を考慮しなくてはいけないのだ。ここでは荷物のお悩みを一挙に解決すべく『女性のための鉄道旅行入門』で記したなかから、いくつかノウハウをご紹介する。

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■キャリーバッグよりも断然リュック

 まず、外見の話としてキャリーバッグよりもリュックを断然おすすめする。というのも、前述のとおり列車の乗り換えなどでは、階段という上下の移動が待ち構えているからだ。水平移動には長けているキャリーバッグも、垂直移動には弱い。こんなときリュックであれば、背負ってしまえば軽快に運べるし、両手が空くというメリットも付随してくる。

 一方で、大きなリュックを用意して、荷物をあれもこれもと詰め込んでしまうと、それが重く背中にのしかかることになり、移動しているだけで疲弊してくる。その点でも荷物を軽くするには越したことはないだろう。

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着替えを極力減らす