現役モデルも被害に 「人物撮影」で損害賠償請求も!?

作田裕史dot.#アサヒカメラ#肖像権
 女性モデルと写真家。そこには暗黙のルールが存在する。信頼関係があるからこそ、モデルは写真家に心を委ねることができ、魅力的な人物写真を撮ることができる。

 だが昨今、両者のルールは変わりつつある。その大きな要因の一つが「SNS」。時代の変化に鈍感だと、モデルとトラブルに発展することもあるので注意が必要だ。

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「仕事の依頼も撮影の告知もツイッターやフェイスブックなどを使うことがほとんど。SNSがないと仕事にならないのですが、逆に相手の顔が見えないから“危険な人”でないか、撮影前はきちんとリサーチしています」

 こう語るのは、現役のモデルとしても活動する鎌田紘子さん。グラドルとしての活動歴も長く、メジャー写真誌から個別の撮影会まで、多くの「現場」を経験してきた。

 鎌田さんには、毎日のようにツイッターやフェイスブックに「写真を撮らせてください」という依頼が舞い込む。「3万円払うのでホテルでヌードを撮らせて」など最初から下心むき出しのメールもある。そのため、見ず知らずの人からの依頼を受けることはまずないが、ごくまれに写真が上手で実績があるだろうと判断できる人の撮影依頼は受けることもあるという。だが、警戒は怠らない。

「友人には、素性のわからない『自称カメラマン』から触られそうになったとか、密室に連れ込まれそうになったという子が多くいます。そういう人は要注意人物として女の子や事務所にマークされています。だから横のネットワークを使って、LINEなどで確認すれば危ない人はすぐにわかる。SNSで素性が確認できた人にだけ撮影のOKを出しています」(鎌田さん)

 そして、いざ撮影に臨む前には、場所や衣装、ギャラなどは必ず証拠が残る形でやりとりをする。撮影現場で「こんなはずじゃなかった」という事態を回避するためだ。

 文化、芸術活動を支援する法律家を中心とするNPO「Arts and Law」に所属する馬場貞幸弁護士によると、アマチュアの撮影でも、モデルとの「明文化された事前合意」は不可欠になっているという。肖像権など「撮られる側」の意識が年々高まっているからだ。その一方で、「撮る側」の意識は、一部それに追いついていない。

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LINEやメールでOK 明文化された合意を取る

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