ヤクルト・村上宗隆 (c)朝日新聞社
ヤクルト・村上宗隆 (c)朝日新聞社

 巨人が先頭を走り続けている今シーズンのセ・リーグ。ただ、Aクラス争いは最下位のヤクルトまで含めて終盤までもつれそうな雰囲気である。オールスターが終わった後の夏場、後半戦に向けて重要になるポイントはどこにあるのか、またヤクルトが巻き返すためのキーマンは誰になるのか。先日行われたヤクルトスワローズ50周年を記念して行われたOBのドリームマッチでは往年のオープンスタンスを披露して観客を沸かせた八重樫幸雄さんに話を聞いた。

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-先日のドリームマッチ、お疲れ様でした。久しぶりに大観衆の前でプレーされてどうでしたか?

「やっぱり燃えるものがありましたよ。(自身の打席の動画を見て)でもこんなに体が倒れてるんだね。自分ではもっと真っ直ぐ立ってたつもりなんだけど(笑)」

-一緒にプレーされた中でまだまだ凄いなと思われた方はいましたか?

「ガン(岩村)はまだまだ凄かったね。振りが全然違うし、守備も動ける。(独立リーグで)教えながら一緒にやっているからだろうね。ただ、みんな打つこと、投げることはできても走れないよね。でも楽しかったですよ」

-話は本題に入りますが、今シーズンもオールスターが終わり後半戦に入りました。夏場は体力的にも苦しいと言われますが、八重樫さんご自身はプレーしていて夏場に対策などされていたことはありますか?

「自分はそんなに夏は苦手じゃなかったですね。どちらかというと、梅雨の時期が嫌でしたね。たまに1日雨で中止になるのはいいんだけど、何日も中止が続いたりすると、リズムが崩れるんですよ。ある程度、毎日試合があった方が良かったですね。夏場に体調を維持するための対策としてはやっぱりちゃんと食べることですかね。コーチ時代に見ていても若い選手は食べないことが多い。青木(宣親)なんかも入ってきた時は食が細かったですよ。ベテランの選手がしっかり食べているのを見て、だんだん変わっていきますよね。青木は今は若手に言う方の立場だと思いますけど」

-野村克也監督時代のスワローズは特に優勝争いに強くて、夏場以降に競り勝っているイメージが強いですが、チームとして取り組んでいたことなどはあったのでしょうか?

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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夏場に強いチームの特徴は?