しみ、しわ、たるみを増やす紫外線を防ぐ 皮膚科医がすすめる日焼け止めとは? (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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しみ、しわ、たるみを増やす紫外線を防ぐ 皮膚科医がすすめる日焼け止めとは?

連載「現役皮膚科医がつづる “患者さんと一緒に考えたいこと、伝えたいこと”」

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大塚篤司dot.#ヘルス
大塚篤司(おおつか・あつし)/1976年生まれ。千葉県出身。医師・医学博士。2003年信州大学医学部卒業。2012年チューリッヒ大学病院客員研究員を経て2017年より京都大学医学部特定准教授。皮膚科専門医

大塚篤司(おおつか・あつし)/1976年生まれ。千葉県出身。医師・医学博士。2003年信州大学医学部卒業。2012年チューリッヒ大学病院客員研究員を経て2017年より京都大学医学部特定准教授。皮膚科専門医

※写真はイメージです(写真/Getty Images)

※写真はイメージです(写真/Getty Images)

 顔の左半分がしわとたるみが増え、右に比べると皮膚が老化していることがわかります。この方は30年近くトラックの運転手として働いてきたそうです。窓から差し込む紫外線の影響によりしわやたるみが増えた結果、顔の左半分にしわやたるみが多くなってしまいました(左ハンドルの地域の方です)。

 ここでみなさんにぜひ覚えておいてほしいことは、紫外線の一部は車の窓ガラスも通過してしまうということです。

 太陽光線の中には、可視光線、赤外線、紫外線が含まれています。紫外線はさらに、UVA、 UVB、 UVCに分けることができます。

 UVCはオゾン層で吸収され、地上に届くことはありませんが、UVBとUVAは違います。大気層で吸収されるものの一部のUVBは地上に届き、皮膚にダメージを与えます。UVBの波長は皮膚へのダメージが大きいことが知られています。

 ガラスや衣服はUVBを遮断することができます。しかし、UVAはこれらを容易に通過します。ですので、前述の老人の顔写真のように、ガラス越しでも太陽の光を浴び続けていればしわの原因となるのです。

 日傘も同じです。UVカットの製品でなければ、UVBは遮断できてもUVAは通過してしまい、しわやたるみの原因となります。

 さて、みなさんは日焼け止め(サンスクリーン剤)について正しく理解して使用していますか?

 サンスクリーン剤はその成分から二つに分類されます。紫外線散乱剤がベースのものと、紫外線吸収剤がベースのものです。

 紫外線散乱剤は金属粉体が有効成分として使われています。サンスクリーン剤によるかぶれは起こしにくいですが、透明性にかけます。肌に塗布すると重たさを感じる方もいます。

 一方、紫外線吸収剤は、かぶれや光接触皮膚炎を起こすリスクがあります。透明感がありますが、べとつきを感じることがあります。

 アトピー性皮膚炎など皮膚に病気がある方は、かぶれにくい紫外線散乱剤のサンスクリーン剤を使うほうがよいかもしれません。

 サンスクリーン剤に表記されているSPFやPAはそれぞれ、UVBに対する防止効果とUVAに対する防止効果を表したものです。

 例えば、SPF10と記載されているサンスクリーン剤は、日本人が自然光を浴びて皮膚が赤くなり始める時間を20分だとすると、その10倍の200分の自然光に耐えることができることを意味します。

 PAは+から++++まで存在します。PA++というのは、即時型の色素沈着を起こす時間を4~8倍に延ばすことができるという意味です。


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