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「乗り鉄旅行作家」が指南 駅で困っている外国人にはこう伝えよう

駅で使いたい英会話(1)外国人観光客に訪ねられたとき

野田 隆dot.#英会話#鉄道
互いに余裕があれば、構内図などで案内してあげるのもいいだろう(C)朝日新聞社

互いに余裕があれば、構内図などで案内してあげるのもいいだろう(C)朝日新聞社

例)横浜駅で、外国人観光客に特急「踊り子」の停車駅を訪ねられたら……?

A: “Is this train bound for Atami? ”

B:“Yes, this is the Odoriko Express bound for Izukyu-Shimoda. This train stops at Ofuna, Odawara,Yugawara and Atami. Bye the way, do you know you have to pay the extra fare? ”

A:“I have the Japan Railpass. ”

B:“Oh, no problem!

A:「この列車は熱海に行きますか?」

B:「はい、伊豆急下田行きの特急踊り子です。大船、小田原、湯河原、熱海に停まります。ところで、特急券が要るのをご存じですか?」

A:「ジャパンレールパスを持っているのですが」

B:「ああ、それなら問題ないですね」

 この場合「ticket for express train」あたりが直訳であるが、乗車券に加えて、特別料金が要るということを解説する意味で「the extra fare」としたほうがわかりやすいだろう。

 ここでは、特急「踊り子」号を「Express」と表現した。日本では「Limited Express」と表示することが多いが、英語では特急と急行の違いは明確ではなく、停車駅の少ない優等列車のことは、すべて「Express」で十分なのである。その昔、Orient Express(オリエント急行※ヨーロッパを走った国際長距離特急)と聞いて、特急ではないから大した列車ではなさそうだな、と思った日本人がいたそうだが、とんでもない誤解である。

 最近では、国内の特急列車でもNarita Express とかSunrise Expressなどの愛称もあり、あえて直訳風に「Limited Express」と言わなくなっている。急行がJRの定期列車から消えてしまったこともあり、日本特有の直訳英語から、より一般的な英語のExpressに移り変わりつつあるのも、時代の流れなのだ。

 なお、国内の列車には特急をはじめ、急行、準急、快速、通勤快速、区間快速、準特急など多種多様な種別があって混乱しそうだ。鉄道会社それぞれが独自に英語表記を定めていて「Semi Superexpress(準特急)」「Section Semi Express(区間準急)」など直訳風の呼称が乱立気味だがこれはなかなか理解をしてもらえない。やはり相手の停車駅を確認したうえで、停車ホームなどとあわせて説明した方が無難だ。(文/野田 隆)

○野田 隆(のだ・たかし)1952年、名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業、同大学院法学研究科修了。長年、都立高校で英語を教えていたが、2010年に早期退職後、旅行作家として活動。おもに国内外の鉄道紀行を手掛ける。著書に『シニア鉄道旅のすすめ』(平凡社新書)『テツ道のすゝめ』(中日新聞社)など多数。8月末に『今すぐ出かけたくなる魅惑の鉄道旅』(産業編集センター)刊行予定。


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