反社会的勢力との"闇営業"問題。お笑い芸人の雨上がり決死隊・宮迫博之さんとロンドンブーツ1号2号の田村亮さんがそろって会見した2日後、吉本興業・岡本昭彦社は契約解消とした処分を撤回し、復帰を呼びかけた。異例づくしの展開に、同じくお笑い芸人のカンニング竹山さんは「芸能界が変わるチャンス」と訴える。
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宮迫さんからは20日の会見の前に連絡があって、こういうことになるとは聞いていました。一貫して「俺が悪い」って言っていて、僕が情報番組に出ていてコメントを求められるだろうからって「迷惑かける」と言ってくれていました。
その後、岡本社長の会見があり、他社の僕がやんや言うことじゃないのですが、一つの企業として客観的に見たら、疑問が残る会見だったなと思いました。所属する芸人が身を挺して立ち上がったことの重大性をわかっていらっしゃるようには見えなかった……。だって芸人それぞれがメディアで自分の考えを言い始めていたし、企業が生まれ変わるチャンスなんですよ。
日本国民が参院選よりこっちの話題に注目していた理由は、社会問題になっているパワハラが、業界日本一の有名企業で起きていたという告発があったからです。「こんなパワハラあるの!?」って本当のところが知りたかった。
それに対して、ギャグのつもりだったと説明されても……。パワハラの根源ってそこなんですよ。こっちはそんなつもりじゃないってことが問題で、「冗談だったのよ」では国民が理解するには苦しいんじゃないかな。
この問題って日大のアメフト問題に似ていて、一つのタックルから始まり、監督の話になり、日大の全体の話に広がった。今回だってそもそもこの問題は直営業で反社会的勢力と知らずにお金をもらってしまったり、もらっていないとウソの報告をしたりというコンプライアンス面の誤りはありましたが、法を犯したわけじゃなかったんですよ。最初に認めて謝罪していたら、ここまで大きくなることもなかったわけです。さらに真実を知りたいって思っていた人たちに、昔と同じというか、何か隠したいものがあるんじゃないかって疑問をもたせてしまったんだと思う。これからあらゆるメディアが裏を探ろうとしますから、危険な種をまいてしまったんじゃないかと心配です。