続いて、沿線全域を楽しみながら巡るためにも欠かせない「コラボ駅名看板」の撮影に向かう。次に記した7駅の名前から、変更前の駅名がわかるだろうか。

「青物横チョッパー駅」「生麦わらの一味駅」「ゴール・D・ロジャー駅(※副駅名)」「ナミ大岡駅」「横スタンピード中央駅(※副駅名)」「Yアールフィ野比~駅」「三浦“海賊王に俺はなるっ!!!!”駅」

 正解は、順に「青物横丁駅」「生麦駅」「黄金町駅」「上大岡駅」「横須賀中央駅」「YRP野比駅」「三浦海岸駅」。

 ただし、これらの「駅名看板」は改札口の外に出なければ見られない。「すべての駅名看板を1日で回りたい」なら、次に紹介する謎解きイベントへ参加してみるのもいいだろう。2種類のストーリーが用意された「半島ミ・ウーラの冒険」では、指定された駅のキャラクターパネルを巡りクリアを目指す。参加には品川駅、京急川崎駅、横浜駅、上大岡駅、京急久里浜駅の5駅で限定販売されるゲームセットの購入が必要で、これには京急線全線1日乗車券(品川~泉岳寺駅には乗車不可)も含まれる。

 京急には「よこすか満喫きっぷ」「葉山女子旅きっぷ」「みさきまぐろきっぷ」といった、売上を伸ばし続けている企画乗車券がある。これは沿線地域に点在する施設とコラボし、乗車券や食事券なども含めて販売するお得なセット券だが、今回のイベント中は、セット内容のお土産券とオリジナル指人形を引き換えることができる。

 また、各駅で発売される記念乗車券に加え、駅の特別装飾も見どころのひとつ。品川駅2番線ホームには「ギア4のルフィ」を再現したエアバルーンが、羽田空港国際線ターミナル駅2階改札内コンコースには、フォトスポットが設置された。

 さらに、系列百貨店では期間限定ショップや各種イベントが催される。ほかにも、京急バスは一部の停留所を特別仕様に変更し、横須賀市内の各所では、スマホアプリを使ってキャラクターと記念撮影ができる。

 この日は3色ラッピング列車や駅名看板を中心に見て回ったが、アニメコラボイベントでのなかでも充実の内容だった。京急グループが一体となって取り組む贅沢なコラボ企画。この人気は今後も続きそうだ。(文・安藤昌季)

○安藤昌季(あんどう・まさき)/1973年、東京都生まれ。乗り物ライター兼編集プロダクション「スタジオサウスサンド」代表。『教えてあげる諸葛孔明』や『旅と鉄道』『鉄道ぴあ』など、歴史や乗り物記事の執筆・企画・イベントを多数手がける。