そういえば、水卜アナもメディアのなかでずいぶんと鍛えられてきた。「ヒルナンデス!」時代には、有吉弘行による体型いじりを見事に笑いに変え、そこから「スッキリ」に異動したときには「私と(近藤)春菜さんで、ちょっとタイトルに合ってない感じですけど……ここからスッキリしていきますので、よろしくお願いします」と巧みに宣伝してみせた。こうしたメンタルの強さも、現役最強女子アナたるゆえんだろう。 

 だからこそ、彼女の今後にも注目したい。私生活であっと言わせてくれるかもしれないし、女性にはハードルが高いとされる報道への挑戦も面白いのではないか。案外、ニュース番組を成功させる女子アナはこういう人のような気もするのだ。

宝泉薫(ほうせん・かおる)/1964年生まれ。早稲田大学第一文学部除籍後、ミニコミ誌『よい子の歌謡曲』発行人を経て『週刊明星』『宝島30』『テレビブロス』などに執筆する。著書に『平成の死 追悼は生きる糧』『平成「一発屋」見聞録』『文春ムック あのアイドルがなぜヌードに』など

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宝泉薫

宝泉薫

1964年生まれ。早稲田大学第一文学部除籍後、ミニコミ誌『よい子の歌謡曲』発行人を経て『週刊明星』『宝島30』『テレビブロス』などに執筆する。著書に『平成の死 追悼は生きる糧』『平成「一発屋」見聞録』『文春ムック あのアイドルがなぜヌードに』など

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