好調だった巨人・山口俊 (c)朝日新聞社
好調だった巨人・山口俊 (c)朝日新聞社

 今年も交流戦で大いに盛り上がった6月。セ・パ両リーグでは今季も月毎に「大樹生命月間MVP賞」が選出されるが、今回は6月のセ・リーグ月間MVPを、7月9日の発表を前に予想したい。

【セ・リーグ投手部門】
山口俊(巨人

 文句なしだろう。5試合登板で4勝0敗、防御率0.77。5月未勝利だった山口俊(巨人)が、6月は勝ち星、防御率、さらに勝率、奪三振でもトップを誇った。

 安定していた。6月2日の中日戦(東京ドーム)で7回4安打1失点の内容で勝ち投手となると、15日の日本ハム戦(札幌ドーム)で8回4安打2失点(自責0)、22日のソフトバンク戦(東京ドーム)でも7回5安打1失点と好投。仕上げは29日のヤクルト戦(秋田)での7回3安打無失点で月間4勝目。唯一、勝利を逃した8日のロッテ戦(東京ドーム)でも6回6安打2失点と試合を作っており、5試合で計35イニングを投げて、打たれたヒットは22本、奪った三振は38。今季通算成績でも8勝、防御率1.99、勝率.800で投手三冠王になった。

 その他では、柳裕也(中日)が4試合で3勝0敗、防御率0.87の好成績を残し、中継ぎではレグナルトが月間13試合に登板して11ホールド&防御率0.64の好パフォーマンスを披露したが、山口と比べると分が悪い。山口の今季2度目にして通算5度目(2009年4月、2014年6月、2014年9月、2019年3・4月)の月間MVP受賞が濃厚だ。

【セ・リーグ打者部門】
糸井嘉男(阪神

 ベテラン健在だった。プロ16年目、今年7月に38歳の誕生日を迎える糸井嘉男(阪神)が、6月の21試合に出場してリーグトップの月間打率.354をマークした。

 5月は月間打率.266と調子をやや落としていたが、「3番・指名打者」で出場した交流戦初戦の4日のロッテ戦(ZOZOマリン)でタイムリー&2ランと存在感を示し、3安打3打点の大活躍だった。

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対抗馬となるのは…