近藤は16年7月にトレードで移籍してきて以来、オリックス時代から引き続き世界的DJであるZEDD(ゼッド)の『ビューティフル・ナウ』を使ってきた。それを昨シーズンの途中で変更し、オリックス在籍時にも使っていたことがあり、家族も好んでいるという安室奈美恵の『Fight Together』を使うようになった。

 今シーズンはこの『Fight Together』と共に、ビハインドの展開でマウンドに上がる際は『ビューティフル・ナウ』を復活させたが、6月22日のロッテ戦からはリードされている場面では同じEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の『Bella Ciao』(ハードウェル&マディックス)を新たに使うようになった。

 プロ野球選手の登場曲には“定番”といわれる曲がある。ヤクルトでいえば川端慎吾の『悲しみなんて笑い飛ばせ』(ファンキー・モンキー・ベイビーズ)や、畠山和洋の『黄金魂』(湘南乃風)のように、長年にわたって出囃子として使っている曲だ。この2人は今は2軍調整中だが、現在の1軍メンバーでいえば雄平の『終わりなき旅』(ミスターチルドレン)もこれに当たる。

「ウチの奥さんがあの曲が好きなんです。もちろん僕も好きだし、ミスチル嫌いな人なんていないから」と笑う雄平だが、今は2打席目、3打席目では他のアーティストの曲を流している。それが宮田悟志の『RISE』だ。

「彼はシニアと高校のチームメイトです。あの曲は一応、僕のことをイメージしてくれてるみたいで……ビデオにも出てるんですよ、僕」

 そう話しているように、雄平にとって宮田は横浜・青葉緑東シニア、東北高校で同じユニフォームに袖を通した盟友。『RISE』のミュージックビデオ(MV)にも“友情出演”している。

 雄平はそのような縁あってこの曲を出囃子に使っているのだが、正捕手の中村悠平の場合は、今シーズンの登場曲として夫人にサンボマスターの『輝きだして走ってく』を選んでもらった後で、“縁”に気付いたという。

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誰もが知る懐かしいあの曲も