佐藤二朗、取れなかった資格に通信講座…「ホントなにやってたんだろ、20代の俺」 (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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佐藤二朗、取れなかった資格に通信講座…「ホントなにやってたんだろ、20代の俺」

連載「こんな大人でも大丈夫?」

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※写真はイメージ(gettyimages)

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 無駄は20代の頃に限らない。現在、ありがたいことに、2作目となる監督作品を仕上げ中だが、そしてこれは多くの映画監督が格闘していることだと思うが(他の職でも当てはまるかも)、日の目を見ずに散っていった企画、プロット、脚本がいくつもある。わたた。愚痴ではないよ。もとより日の目を見なかったのは、自分の力量不足以外の何物でもない。ただ単なる事実として、成立させようと費やした熱や時間は、結果的に実を結ばなければ、やはり徒労だったと感じる。

 もちろん全てが無駄とは思わない。考えたアイデアが別の企画で役立つこともある。それはもちろん、そうだ。ただ、「無駄の中に無駄じゃなかったことを見つけてホッとする」より、「無駄は無駄のままでいいじゃんか」と開き直る方が、「無駄を恐れない」ことに繋がるんじゃないかと、少し思った。書いてるうちにそんな気に少し、なった。少しじゃダメじゃないか。闇雲ジロー、ダメじゃないか。

 だって行政書士の勉強をわりと必死にやった2年間、アレ、どう考えても無駄だったもん。そこで何か、今に役立つことあったかと聞かれたら正直全然分からんもん。ただ、50歳になった今、「あの頃バカだったなあ俺」と、なんというか、その無駄を、いとおしく感じることはできる。

 え~ここで皆さんに発表がございます。コラム終盤に差し掛かった現在、まるで自分の考え、整理できておりません。闇雲ジロー、フル稼働です。皆さん、「一番の無駄はこのコラムじゃねえか」という結論に達しないでください。あるいは達してもいいです。そう。改めて自分に言い聞かせよう。「無駄を恐れるな」。(文/佐藤二朗)


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佐藤二朗

佐藤二朗(さとう・じろう)/1969年、愛知県生まれ。俳優、脚本家。ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズの仏役や「幼獣マメシバ」シリーズで芝二郎役など個性的な役で人気を集める。ツイッターの投稿をまとめた著書『のれんをくぐると、佐藤二朗』(山下書店)のほか、96年に旗揚げした演劇ユニット「ちからわざ」では脚本・出演を手がける。

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