前述の点を踏まえて打線まで組んでみると下記のようになった。

1.丸(センター)
2.坂本(ショート)
3.鈴木(ライト)
4.柳田(DH)
5.山川(ファースト)
6.近藤(レフト)
7.山田(セカンド)
8.高橋(サード)
9.梅野(キャッチャー)

 あくまで現時点でのベストであり、実際はその時のコンディションなどで大きく変わるが全体的に見てもかなり戦える布陣となったように見える。過去の国際大会では点をとれずにロースコアで負けることが多かったが、今回は坂本、鈴木、山川、山田、梅野と打てる右打者が揃っているというのは大きな強みだ。第1回、第2回WBCはスモールベースボールで頂点を勝ち取ったが、その戦い方だけでは厳しいのはここ最近の国際大会を見ても明らかである。強みである投手陣を押し出しつつ、打って勝つ野球で金メダルを勝ち取る。そんな侍ジャパンの戦いぶりを期待したい。(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文
1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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