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メダル獲得に黄信号? 中田ジャパンの苦難と課題

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元川悦子dot.
全日本女子バレーの中田久美監督 (c)朝日新聞社

全日本女子バレーの中田久美監督 (c)朝日新聞社

 中田監督は「あの大会に負けたから直後の世界選手権で浮上できた」と語気を強めたものの、アジアのライバル国にも苦戦する現状を踏まえると、1年後の急浮上は容易ではない。「アジア諸国の追い上げが凄まじく、このままいくと、2024年パリ五輪は本大会出場権獲得も難しいかもしれない」と懸念する関係者もいるほど、バレー大国の地位が揺らぎつつあるようだ。

 加えて言うと、そのアジア大会で約1年半ぶりに全日本女子に戻ってきた左のエース・長岡望悠(久光製薬スプリングス)が昨年12月に左ひざを負傷。全治8カ月と診断され、現在も長期離脱を強いられているのだ。「長岡がいるだけで攻撃のバリエーションが広がる」と言う中田監督は彼女の背番号1を空けて復帰を待ちわびているが、それが叶う保証はない。2018年にブレイクした20歳の若きアタッカー・黒後愛(東レアローズ)もまだ発展途上で、今後順調にスーパーエースになってくれるかも分からない。不確定要素が少なくないのだ。

「サーブやブロックの強化、攻守の質など、今の全日本女子には課題がいくつもあります。セルビアや中国、アメリカという強豪国は大柄な選手でも粘ってボールを拾えるようになっていますし、守備力も上がっている。それに加えて、オポジットバックアタック(セッター対角にいる後衛が打つアタック)を含め、難しいボールを確実に決める攻撃的バレーができます。日本にはそういう選手がいないので、より多彩な戦い方を見出す必要があります。そうやって敵を揺さぶりながら、連続ポイントを奪えるようにならないと苦しいと感じています」

 ベテランの荒木もこう指摘する通り、日本人らしい技術の高さと、きめ細かさ、粘り強さを駆使して、コンビネーションバレーを突き詰めていくしかないのが、火の鳥NIPPONの実情と言っていいだろう。その最大のカギとなるのが、セッターだ。

「東京五輪を戦い抜くためにはセッターが重要。そこを固めたい」


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