「ワインを飲むと太らない」は本当? 7種類のチーズから感染症医が力説

連載「ワインは毒か、それとも薬か」

岩田健太郎dot.
チーズはメソポタミア文明のころに誕生したといわれる。最初は搾った乳を器に入れていたら自然に発酵してできたものだったという(写真:Getty Images)
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チーズはメソポタミア文明のころに誕生...

ワインは毒か、薬か。
岩田健太郎,石川雅之
9784023317741
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 感染症は微生物が起こす病気である。そして、ワインや日本酒などのアルコールは、微生物が発酵によって作り出す飲み物である。両者の共通項は、とても多いのだ。感染症を専門とする医師であり、健康に関するプロであると同時に、日本ソムリエ協会認定のシニア・ワイン・エキスパートでもある岩田健太郎先生が「ワインと健康の関係」について解説したこの連載が本になりました!『ワインは毒か、薬か。』(朝日新聞出版)カバーは『もやしもん』で大人気の漫画家、石川雅之先生の書き下ろしで、4Pの漫画も収録しています。

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 チーズもヨーグルトも、日本伝統の発酵食品とはいえない。しかし、すでにこの国に定着している発酵食品なので、ここで紹介しておきたい。

■17世紀にオランダから贈られた「ゴーダチーズ」

 その後、反芻(はんすう)動物の胃の酵素を利用するといった意図的な方法でチーズが製造されるようになった。ローマ時代にはパンやワインと並んでローマ人の主要な食事の一要素となっていた。一方、日本人は西洋人に比べてチーズをあまり食べないといわれる。発酵食品の豊かな日本だが、乳製品の発酵(チーズやヨーグルト)は「日本食」としてはめずらしい。

 実際にはその歴史は古く、6世紀に朝鮮半島の百済から「酥(そ)」と呼ばれるチーズの原型が仏教とともに入ってきたそうだが、食品文化として定着することはなかった。17世紀にオランダから江戸幕府に献上品としてゴーダチーズが贈られたが、これも普及には至らない。

 日本で本格的にチーズ作りをするようになったのは明治時代になってからで、北海道が発祥の地だとか。その後、1963年に学校給食でプロセスチーズが正式に採用され、日本でもチーズ食が普及する。

 プロセスチーズとは、加熱して保存しやすくしたもので、学校給食で三角形の銀紙に入っていたのを思い出す。ときに、加熱しないチーズをナチュラルチーズと呼ぶが、そもそも海外ではプロセスチーズを食べる文化は一般的ではなく、通常「チーズ」というときはナチュラルチーズのことを指している。いずれにしても、日本でも現在ではスーパーに行けばいまや多種多様なチーズ(ナチュラルチーズ)が売られるようになった。もはや、日本でも乳製品は珍しくないのだ。

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チーズの7分類

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