「かつては自分が一番のアホだった」と語る原案の田村耕太郎さん 撮影/掛祥葉子(朝日新聞出版写真部)
「かつては自分が一番のアホだった」と語る原案の田村耕太郎さん 撮影/掛祥葉子(朝日新聞出版写真部)

脚本家の吹原幸太さん 撮影/掛祥葉子(朝日新聞出版写真部)
脚本家の吹原幸太さん 撮影/掛祥葉子(朝日新聞出版写真部)

 時間もエネルギーも有限である人生の中で、人間関係で悩むことほどムダなことはない。自分に不利益をもたらす“アホ”な人間との戦いを回避して、日々のパフォーマンスを最大化する方法を描いたベストセラー『頭に来てもアホとは戦うな!』が、知念侑李(Hey! Say! JUMP)の主演でドラマ化された。

 4月20日に開催されたTVドラマ『頭に来てもアホとは戦うな!』のスペシャルトーク&ドラマ先行上映会では、原案の田村耕太郎さんとドラマの脚本を担当した吹原幸太さんが登壇。ドラマの裏話や、アホとの付き合い方をの悩みに答える形式で披露した。

■「困っていたら助けてあげたい」知念侑李さん

 田村さんは、「アホとは戦うな!」を執筆した理由について、アホとの戦いで人生の大切な時期を摩耗してきたからだとし、本書を読むことで時間を無為に過ごす人が減ることを期待していると語った。

 主演の知念さんについて尋ねられると、吹原さんは、『明朗で裏表がなく、困っていたら思わず助けてあげたくなりそう』だと印象を受けたそう。ドラマの主人公・谷村小太郎は、そんな知念侑李さんのイメージをそのまま反映したキャラクターだとのことだ。

 続けて、アホへの対策相談室のコーナーへ。まずは20代女性の職場の悩みから。
 
 40代の先輩女性社員が、女性同士の時には派遣社員に冷たく当たり、鳴った電話にも出ないのに、男性社員の前ではいい顔をする。そんなアホに困っているという。

 田村さんは「気にしない」のがベストだとアドバイス。自分自身も、「人生には不条理しかない」と心に留めているのだとか。そう考えるようにした結果、ささやかでも思いが他人と通じ合ったら幸せだと感じるようになったという。 “不条理ファースト”に考え方をシフトした瞬間、人生が楽になったと語った。

 吹原さんの人生に対するスタンスも、「自分がコントロールできないことについて悩むのは時間のムダ」だそう。他人を動かすのではなく、自分自身がスルーする力を身につけるほうが仕事をしやすくなるはずだと助言をした。
 

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もしかしたら自分自身がアホ?