※写真はイメージです (Getty Images)
※写真はイメージです (Getty Images)
部活ごとの恋人がいる割合(男子部門)
部活ごとの恋人がいる割合(男子部門)
部活ごとの恋人がいる割合(女子部門)
部活ごとの恋人がいる割合(女子部門)

 新学期を前に、期待と不安を感じている人もいるかもしれない。「モテない学生たちに心を寄せすぎ」と自称する不登校新聞編集長の石井志昂さんが、「彼氏がいないとリア充じゃない」と信じて疑わない学生たちに伝えたいこととは……。

【図表】衝撃!「部活ごとの恋人がいる割合」男子トップは野球やバスケじゃなかった…

*  *  *

「私、絶対、彼氏が欲しいんだ」

 数年前、中学2年生の女の子からそんな「決意」を聞いたことがあります。彼女は小学3年生から不登校。当時も絶賛不登校中で、取材日はひさしぶりの外出でした。その環境を考えると出会いの面では“ノーチャンス”に思えますが、彼女は「彼氏ができたら絶対に幸せになれる」とかたくなに信じていました。僕は返事にすごく困ってしまったことを覚えています。

 でも、そう思っているのは彼女だけではありません。「彼氏がいないとリア充じゃない」と言う、別の女子中学生の話も聞きました。

 ならば、そんな彼女たちや男の子たちに伝えたいことがあります。「何部がモテるのか」、これはエビデンス(統計的根拠)が出ているということです。

 研究したのは、スクールカーストの研究で知られる教育社会学者・鈴木翔さん(秋田大学大学院講師)ら。鈴木さんらは、神奈川県の公立中学2年生の男女2874名に対し、学校生活の満足度や恋人の有無などをアンケート形式で調査しました(2009~10年)。

 結果をもとに分析したところ、言わば「モテ部」「非モテ部」が明らかになりました。入部や転部を考える人が多い新学期前の今だからこそ、全国の学生のみなさんに改めてお伝えしたいと思います。

■部活ごとの恋人がいる割合(男子部門)
1位 音楽系(吹奏楽、合唱など) 17.1%
2位 球技系(サッカー、バスケ、野球など)13.1%
3位 個人競技系(陸上、水泳、体操など)12.5%
4位 ラケット競技系(テニス、卓球など)8.1%
5位 所属なし 7.7%
6位 武道系(柔道、剣道、弓道など)4.4%
7位 その他文科系(科学、家庭、生活など)2.9%
8位 芸術系(美術、演劇、書道など)0.0%

著者プロフィールを見る
石井志昂

石井志昂

石井志昂(いしい・しこう)/1982年、東京都町田市出身。中学校受験を機に学校生活があわなくなり、教員や校則、いじめなどを理由に中学2年生から不登校。同年、フリースクール「東京シューレ」へ入会。19歳からNPO法人全国不登校新聞社が発行する『不登校新聞』のスタッフとなり、2006年から編集長。これまで、不登校の子どもや若者、識者など400人以上に取材してきた

石井志昂の記事一覧はこちら
次のページ
注目したいのは「芸術系」の衝撃