■ロッテ:ボビー・バレンタイン監督

 低迷期に平成を迎えたマリーンズ。有藤通世(1987~1989年)、金田正一(1990~1991年)、八木沢荘六(1992~1994年)とBクラスが続き、ボビー・バレンタイン(1995年)で10年ぶりのAクラスとなる2位となったが、翌年からは江尻亮(1996年)、近藤昭仁(1997~1998年)、山本功児(1999~2003年)と再びBクラス低迷が続いた。

 ここで再登板したのがバレンタイン(2004~2009年)だった。すると2年目の2005年に、レギュラーシーズンを2位で終えた後にプレーオフで西武ソフトバンクを破って優勝を飾り、日本シリーズでは阪神を4タテしてチームを31年ぶりの日本一に導いた。その采配は「ボビーマジック」と呼ばれ、毎試合スタメンを大胆に変えながら若手を抜擢。チーム内の競争意識を高め、選手たちは自らの能力を最大限に発揮した。その後、西村徳文(2010~2012年)、伊東勤(2013~2017年)、井口資仁(2018年~)と続くが、やはりナンバーワンは、ボビーだろう。

楽天:星野仙一監督

 球界再編の荒波の中、2004年オフに誕生し、2005年から新規参入したイーグルス。田尾安志(2005年)、野村克也(2006~2009年)、マーティー・ブラウン(2010年)、星野仙一(2011~2014年)、大久保博元(2015年)、梨田昌孝(2016~2018年)、そして今季から平石洋介監督がチームを率いた。歴史的には短いが、その中でも各人がそれぞれの役割を果たしながら、しっかりとした足取りでチームを一歩ずつ前進させてきた。

 その歩みが歓喜として結実したのが2013年の日本一であり、そのチームを率いた星野仙一監督だった。中日、阪神で結果を残した星野監督の手腕は、東北の地でも存分に発揮され、監督就任初年度に発生した東日本大震災からの復興を目指す中で、チームを再建・団結させて「星野チルドレン」とともに日本一に輝いた。若い頃は厳しさを前面に押し出していた星野監督だが、楽天時代は柔和な表情が目立ち、東北の人々に強く愛された。