■中日:落合博満監督

 2011年を最後に優勝から遠ざかっている中日だが、それまではまさに黄金期と言える“強竜時代”を過ごした。平成の監督を振り返ると、星野仙一(1987~1991年)、高木守道(1992~1995年)、星野仙一(1996~2001年)、山田久志(2002~2003年)、落合博満(2004~2011年)、高木守道(2012~2013年)、谷繁元信(2014~2016年)、森繁和(2017~2018年)と来て、今季からの与田剛監督となる。“闘将”星野監督のイメージも強いが、結果を見ると“オレ流”落合の方が上だ。

 現役時代に3度の三冠王に輝いた男は、監督としても超一流だった。2004年から2011年までの8年間で、リーグ優勝4度、日本一1度。そして一度もBクラスに落ちたことがないという点も名将の証だった。そのチーム作りは力強く、「勝つことで評価される」との信念の下、その采配は勝負師そのもの。強い発言力でチームをコントロールし、黄金時代を築き上げた。

阪神:星野仙一監督

 暗黒期突入とともに平成の時代を迎えたタイガース。村山実(1988~1989年)、中村勝広(1990~1995年)、藤田平(1996年)、吉田義男(1997~1998年)と低迷期が続き、野村克也(1999~2001年)時代も3年連続最下位に沈んだ。それを変えたのが、星野仙一(2002~2003年)だった。監督初年度は4位だったが、大幅なメンバー刷新に負け犬根性を叩き直し、翌2003年に18年ぶりのリーグ優勝を達成。チームを劇的に変えた手腕は特筆すべきもので、時代が変わっても虎党が星野監督の功績を忘れることはない。時に威圧的な振る舞いで選手から恐れられたが、同時に大きな愛情の下、選手たちをやる気にさせる偉大なるモチベーターだった。

 その後、岡田彰布(2004~2008年)時代の2005年にもリーグ優勝。岡田監督は通算5年で4度のAクラス入りを果たした。その後、真弓明信(2009~2011年)、和田豊(2012~2015年)、金本知憲(2016~2018年)と安定してAクラス入りは果たしていたが優勝には届かず。その間に徐々にチームの弱体化が指摘されている。今季から就任した矢野燿大監督が令和時代にどのようなチーム作りをするのかに注目だ。