■巨人・原辰徳監督

 平成30年の間に計12度のリーグ優勝を果たした“盟主”ジャイアンツ。東京ドーム開場翌年の平成元年に藤田元司監督(1989~1992年)の下でリーグ優勝から日本一に輝いた後、ミスター・長嶋茂雄監督(1993~2001年)が9年間で3度のリーグ制覇。そして、原辰徳(2002~2003年)、堀内恒夫(2004~2005年)、原辰徳(2006年~2015年)、高橋由伸(2016~2018年)と続いた。

 今季から3度目の監督に就任した原監督だが、その実績も傑出したもの。長嶋監督の後を受けた監督初年度の2002年にいきなり圧倒的な強さを見せてリーグ制覇&日本一に導くと、2年間のブランクを経て復帰した第二次政権でもリーグ3連覇を2度達成。監督通算12年間でリーグ優勝7度、日本一3度は見事。時に冷徹な采配も見せながら巧みな人心掌握術でチームをまとめ上げ、まさに“勝てる監督”だと言えるだろう。

■横浜:権藤博監督

 結果が伴わない中で2、3年の短期サイクルで監督交代を繰り返してきた平成のベイスターズ。古葉竹識(1987~1989年)から、須藤豊(1990~1992年)、江尻亮(1992年※シーズン途中から就任)、近藤昭仁(1993~1995年)、大矢明彦(1996~1997年)、権藤博(1998~2000年)、森祇晶(2001~2002年)、山下大輔(2003~2004年)、牛島和彦(2005~2006年)、大矢明彦(2007~2009年)、尾花高夫(2010~2011年)、中畑清(2012~2015年)、アレックス・ラミレス(2016年~)と多くの面々が監督を務めてきた。

 チームの雰囲気を変えた中畑監督、2年連続CS進出に導いたラミレス監督の功績は評価に値するだろうが、やはり1998年の日本一を果たした時の指揮官、権藤監督こそ“ベスト”だ。確かに選手にも恵まれていたが、彼らの自主性を重視し、チームを勝利に導いた手腕があってこその日本一。翌99年、2000年も3位で終えており、大洋、横浜、DeNAの歴代監督の中で唯一、Aクラスのみで任期を終えた監督でもある。

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平成に“黄金期”を迎えた中日