新入社員は短期間で劣化する 日本人の「仕事への熱意」は世界最低レベル (3/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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新入社員は短期間で劣化する 日本人の「仕事への熱意」は世界最低レベル

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西岡千史dot.
写真はイメージです (c)getty images

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リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査(JPSED)」より

リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査(JPSED)」より

 日本人が学ばなくなったのは個人の責任だけではない。厚生労働省の調査によると、社員一人あたりの教育訓練費は月額1112円(16年)で、1991年の1670円と比べると33%も減少している。企業が提供する学びの機会も減少している今、やはり自ら学習する姿勢が不可欠だ。前出の萩原氏は言う。

「『学び』と聞くと、多くの人が学生時代の試験対策や受験勉強など『負荷がかかるもの』を想像してしまう。しかし、情報化社会が進めば、詰め込み型の暗記学習の価値は低下していきます。一方、変化が激しい社会において、求められている学び行動は、答えがないもの、日常で感じた疑問に向き合う行動です。ふと感じた『なぜ』を解き明かす過程は本来はもっとワクワクする、楽しいもの。私たちは、『学び』の概念を改める必要があります」

 前出の吉田氏も、こう話す。

「たとえAI(人工知能)による効率化が進んで残業時間が減っても、学ばない人は学ばない。そもそも仕事に対する動機づけをあげるのは会社や上司の仕事ではありません。自分の好奇心を守り、育てること。身近なところに学ぶための“ラッキー”が転がっているので、まずはそれを知ることがスタートラインになるのではないでしょうか」

 ギリシャ時代の哲学者アリストテレスは、自著『形而上学』の冒頭で「人は、生まれながらにして知ることを欲している」と書いた。かくいう記者も、日常に忙殺されて学ぶことから遠ざかり気味だ。あらためて新入社員が職場にやってくるこの季節に、学ぶこと、学び続けることの大切さを再認識したい。自戒を込めて。

(AERA dot.編集部/西岡千史)


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