初めて国書に由来する元号ということで批判もあるのかなと思っていましたけど、万葉集から取ったことを評価している人が結構多いなという印象。改めて、古典って偉大だなというのと同時に、人間の頭って実はそんなに進化していないんだなっていう気がしましたね。読み物としては今のほうがよっぽど種類も多いし、進化していると思うんですけど、いまでも参考にするのは古典なんだっていう。

 万葉集って、いろんな立場の人たちの和歌を集めたものだけど、それっていまで言うとネット上の投稿とかサラリーマン川柳の最高峰みたいな感じなんだろうか。それが後世に残っていくっていうのは、すごいですよね。

 そもそも和暦って日常ではほとんど使ってなかったし、どんどん技術は進歩しているから、平成より令和はもっと使わなくなるのかなとも思う。平成の後半は「いま平成何年?」って聞くのが癖みたいになっていたので、それがもっと進むんだろうなと。それでもみんな盛り上がっていて、元号とかこういうイベントが大好きなんだなと、ちょっと意外でした。

 一つは今回、天皇陛下が希望された生前退位という形。このスタイルは国民全員がハッピーになるから良いなと思いましたよね。陛下も引退後はゆっくりできるし、皇太子殿下にとっても天皇陛下になる準備ができます。平成のときは自粛、自粛だったけど、メディアもすごい盛り上げたのもあって、国民全体がワクワクしていいわけです。それなら元号の発表も、官邸の会見室じゃなくて、もっとショーアップしても良かったのでは?と僕は思う。

 でも、よくよく考えたらなんでこんなに盛り上がっていたんだろうって感じ。ワイドショーはここ何日か予想ばっかりで、時間が経てばわかるのにマスコミはスクープばかり狙っていて、何なんだよっていう感じですよね。一番、疑問だったのは官房長官が発表する前に額縁にダンボールを貼って見えないようにしていたリハーサル。あれ何だったの?

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皇居前から中継「みんな花見してるわ!」