彼には大迫勇也が所属するブレーメンや宇佐美貴史がプレーするデュッセルドルフも熱視線を送っていると言われた時期もあっただけに、トルコのクラブが注目するのも十分に考えられること。この先、本格的なオファーに発展するかどうかは興味深い。

 2018年夏には今季シュペルリグ首位を走るイスタンブール・バシャクシェヒルが山中亮輔(浦和)に正式オファーを出したと報じられたが、日本人選手に注目しているのはベシクタシュだけではないだろう。長友加入でチーム力もアップし、グッズ販売効果などもあったガラタサライもチャンスを伺っているだろうし、今季は低迷しているものの「イスタンブールビッグ3」の一角に名を連ねるフェネルバフチェも「岡崎慎司(レスター)獲得か」と現地紙が報じている。こうした流れを考えると、今夏以降にはトルコに日本人選手が何人か赴く可能性も否定できない。

 香川のドルトムント、内田篤人(鹿島)のシャルケ行きをきっかけにドイツへの日本人大量移籍が起き、近年は川島永嗣(ストラスブール)や久保裕也(ニュルンベルク)、森岡亮太(シャルルロワ)の成功でベルギーが欧州移籍のゲートウェーと化してきた。トルコもこうした国々と同じような位置づけになるかもしれない。香川と長友という日本サッカー界の看板的プレーヤーが大きく開いた門戸に続くのは誰なのか。そこが気になる。(文・元川悦子)