1カ月後の5月1日に迎える新元号の時代がいつ終わるのかわからないが、平成と同様30年程度だとすると、2050年頃になる。投資の神様ジム・ロジャーズ氏が言う「日本が犯罪大国になる時」だ。その前に破たんという最悪のシナリオも否定はできない。

 井の中の蛙という言葉がぴったりの日本だからこそ、世界を俯瞰する投資の神様の言葉は謙虚に受け止めるべきではないだろうか。

 世界に目を向ければ、平成は、「日本が世界一流から二流へと転落し、アジア一流の地位も揺らぎ始めた時代」だった。新たな時代では、すぐに「アジア二流」への道が待っている。

 新元号を発表するのは菅義偉官房長官だが、それとは別に安倍総理の会見も開かれる。将来、安倍総理と新元号が対になって人々の記憶に残るようにしたいという安倍総理の希望があるのだろう。しかし、ジム・ロジャーズ氏が言う通り、「安倍が日本をダメにした」と振り返る日が来るのではないかと思えてならない。

 そうならないようにする道筋が見えないからだ。

 日本に「神風」が吹くことはあるのか。望みはそれだけのような気がする。

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古賀茂明

古賀茂明

古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『分断と凋落の日本』(日刊現代)など

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