“入籍”は夫婦でパズルのピースをはめるような作業(※写真はイメージ)
“入籍”は夫婦でパズルのピースをはめるような作業(※写真はイメージ)

「私たち、結婚しました!」――続けて届いた2通の結婚報告はがき。お葬式に参列することのほうが増えていたというのに、まさか同年代である50代の友人から結婚話を聞かされるとは。もしかして、と調べたところ、ここ20数年で50歳前後の結婚増加が判明。総数から見れば少ないものの、“50歳からの結婚”が増えていることは間違いないようだ。連載「50歳から結婚してみませんか?」では、結婚という大きな決断を50歳で下すことになった5人の女性の本音とリアルに迫る。第24回は、スピリチュアルな世界にはまってしまった橋本美智子さん(仮名・58歳・自営業)の後編をお届けする。

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 27歳で恋愛結婚するも、夫から愛されていないと思い込みスピリチュアルな世界にはまった橋本さん。40歳で離婚後、自分でも「本当にどうかしていた」というほどスピリチュアルにのめり込むが、占いによって「結婚して子どもがほしい」という自分の気持ちに気づく。45歳でネット婚活をはじめるが、運命の相手には出会えず、仕事を独立したのをきっかけに、結婚への思いもしぼんでいった。

 しかし、お母さんが亡くなり、弟から「このまま1人でどうするんだ!」と言われたことで奮起した橋本さんは、50歳を目前に控え、知り合いがやっている結婚相談所に登録をする。

「子どもは欲しかったので、お子さんがいる方でもいいと、何人かとお会いしました。でも、年齢的な限界を感じてしまい……」

 その結婚相談所では、釣書(プロフィールなどを書いた文書)や写真は、20代や30代の若い女性も一緒になってバインダーに綴じられていた。それを見て男性が相手を選ぶため、50歳近い橋本さんは不利になると感じたからだ。

「このお見合い方法では相手が見つからないと、再度、ネットの力に頼ることにしたんです。広報関係の仕事もしていましたので、自己PRは得意でした。それに結婚相談所だと、どうしても年上の人が多くなってしまい……。実は年下の男性が希望で、そのあたりもネットなら探せるのかなと思ったんです」

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その結果、メールが届いたのが…