ヤクルト:川端慎吾


中日:福田永将&木下雄介
西武:相内誠&中塚駿太&戸川大輔
オリックス:T-岡田
楽天:西宮悠介&耀飛

 ヤクルトは投手陣全体が苦しいことを考えると、リリーフ投手は出せない。そこで考えたのが川端だ。阪神補強ポイントという長打力という点では物足りないが、2015年に首位打者と最多安打のタイトルを獲得しているように実績は申し分ない。それ以降は腰痛に苦しんでいるが、昨年は復活の兆しを見せており、打撃技術に大きな衰えは見られない。負担の少ないファーストで起用すれば、打率3割も期待できるだろう。ヤクルトは期待の若手である村上宗隆を抜擢したいというチーム事情を考えても、川端の放出はプラスに働くとも考えられる。

 中日の福田は阪神の不足している大砲候補にマッチする選手。根尾昂の加入で今後内野手のコンバートが積極的に行われる可能性が高く、高橋周平とサードで重なることを考えると、中日が放出することも十分に考えられる。今年で31歳だが、レギュラー獲得まで時間がかかっただけに、まだ十分に余力を感じる。ファーストのレギュラー候補として十分に戦力となるだろう。木下は昨年育成契約から支配下登録された右腕。実績はないものの150キロを超えるストレートは威力十分で、リリーフとしての適性は高い。

 西武はなかなか適当な人材が見当たらなかったため、伸び悩んでいる投手二人と若手の大砲候補の三人とした。相内、中塚も素材の良さは申し分ないだけに藤浪と同様に環境を変えることがプラスに働く可能性がある。戸川は阪神にいないタイプの大型若手選手だけに面白いのではないだろうか。

 楽天の西宮はルーキーイヤーの2014年に46試合に登板した実績を持つリリーフ左腕。その後は目立った成績を残していないが、球威のあるサウスポーは阪神にも不足しており、補強ポイントにマッチしている。耀飛は今年2年目の右の強打者。昨年は二軍でも1本塁打とプロの壁に苦しんだが、たくましい体格からのパワフルなスイングは迫力十分。23歳とまだ若さがあるのも魅力だ。

次のページ
オリックスが最も魅力的なワケ