停滞続く堂安律と南野拓実、歴代エースも通った“険しい道”をどう切り抜ける? (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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停滞続く堂安律と南野拓実、歴代エースも通った“険しい道”をどう切り抜ける?

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元川悦子dot.
サッカー日本代表の堂安律 (c)朝日新聞社

サッカー日本代表の堂安律 (c)朝日新聞社

 今回30代初参戦となった香川を振り返っても、平成生まれ初の代表選手として19歳でデビューした2008年5月のコートジボワール戦(豊田)から南アワールドカップまでは宙ぶらりんな立場を強いられ、南アにはサポートメンバーとして帯同している。エース級のポジションまで駆け上がったのは2011年アジアカップ(カタール)以降。すでに代表初招集から約3年が経過していた。

 こうした例を見ても分かる通り、大半の代表看板アタッカーが若手時代は安定した力を出せずに苦しんできた。20歳のデビュー時からロケットスタートを見せ、29歳で現役引退するまで大黒柱に君臨し続けたのは中田英寿くらい。それは極めて稀有な例なのだ。そういう意味で、南野や堂安が今、強いられている苦境は「誰もが通る道」と言ってもいいかもしれない。この壁をどう乗り越え、本物のエースへとのし上がっていくのか。彼らにはその重要命題が託されているのだ。

 森保ジャパン発足後5戦4ゴールという目覚ましい結果でトップ下のファーストチョイスの座を手にしてきた南野にしてみれば、ゴールが取れなくなったことが一番の懸念材料だろう。所属のザルツブルクでも「目に見える結果を残さなければ試合に出られない」という焦燥感を募らせながらプレーしているが、今回代表に香川が復帰して「ポジションを奪われる」という危機感を強めたはず。その張り詰めたメンタル面が今はマイナスに作用している可能性はある。

 コロンビア戦でも前半10分と34分に惜しいシュートを放ったものの、どちらも微妙にコースが外れていた。「日本で最もシュート技術が高い選手の1人」と称される背番号9の精度にわずかな狂いが生じているのも、余裕のなさが一因なのかもしれない。今回のようにトップ下だけでなく、1トップにも起用され、多彩な役割を求められていることも難しさを助長しているのだろう。が、ここで今一度、原点に立ち返ることが肝心だ。新体制スタート時のようなフレッシュな構えで挑んでいけば、自ずから流れが変わっていくはずだ。

 堂安の方も「ゴールを決めたい」という強すぎる思いが判断を鈍らせているのは否めない点だ。「自分はもう得点しか考えてない。ただ、それを考えすぎてエールディビジのここ何試合かは少し壁にぶち当たっているところはある。考えるけど考えすぎないようにっていうのが一番難しいところで、今はメンタルも試行錯誤しながらやってます」と本人も今回の代表合宿中にコメントしていたが、代表でも同じ流れを引きずっているのではないか。



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