サッカー日本代表の冨安健洋(写真:getty Images)
サッカー日本代表の冨安健洋(写真:getty Images)

 森保一監督が率いる日本代表は22日にコロンビアと対戦する。ロシアW杯以来の再戦となるが、昌子源(トゥールーズ)が「10人のコロンビアにしか勝っていない」と語るように、早い時間の退場という幸運に恵まれた部分も大きかった勝利から、あらためて新チームで勝利を飾りたいところだ。

 キャプテンの吉田麻也(サウサンプトン)をはじめ長友佑都(ガラタサライ)、大迫勇也(ブレーメン)、酒井宏樹(マルセイユ)、原口元気(ハノーファー)、遠藤航(シント=トロイデン)といった従来の主力選手が怪我などの理由で外れた代わりに、香川真司(ベシクタシュ)がロシアW杯以来の復帰を果たし、アジア杯を前に離脱した中島翔哉(アル・ドゥハイル)も新天地カタールから合流した。

 また鎌田大地(シント=トロイデン)、安西幸輝(鹿島アントラーズ)、鈴木武蔵(コンサドーレ札幌)、畠中槙之輔(横浜F・マリノス)さらに守田英正(川崎フロンターレ)の離脱により追加招集された橋本拳人(FC東京)も初のA代表となる。

 日本代表は初日と堂安律(フローニンゲン)ら欧州組の残りメンバー、追加招集の橋本が合流した2日目は公開練習、3日目と本日21日の公式練習は非公開となっており、戦術的な確認やゲーム形式でのチェックが行われていると想定できる。

 そこで気になるのは東京五輪を目標に活動するU-22日本代表(昨年はU-21日本代表)で継続的に採用している[3-4-2-1]をA代表でも採用するかどうか。まずはアジア杯という節目の大会まで[4-2-3-1]で戦いきることは道理だが、テストするには良いタイミングであり、逆にここを逃すと実戦的に導入するのが難しくなってくる。

 森保監督は昨年10月の時点で4バックと3バックの併用を示唆しており、4バックでもビルドアップでボランチが落ちるなど、流れの中では3バックになっていることを前置きしながら「攻撃ではサイド68mの幅をより高い位置で使うことができる。守備では68mを守る時に相手との間合いを詰めながら、サイドに起点を作らせない戦いができる」というメリットを語っている。

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