ピエール瀧容疑者 (c)朝日新聞社
ピエール瀧容疑者 (c)朝日新聞社

 ミュージシャンで俳優のピエール瀧(本名・瀧正則)容疑者が12日夜、コカインを使用したとして麻薬取締法違反の疑いで関東信越厚生局麻薬取締部(麻取)に逮捕された。

 麻取は、今回の逮捕に向けて半年以上に瀧を内偵捜査。今月12日の夕方に東京・世田谷区の瀧容疑者の家宅捜索を行って任意同行を求め、尿検査でコカインの陽性反応が出たことで逮捕した。

 瀧容疑者の自宅からコカイン吸引時に使用していたと思われるストロー状に丸められた韓国のウォン紙幣を押収したことも明らかになっている。

「コカインは海外ではセレブが使用する薬物として知られているように大麻などと比べると高価で、その成分は1日、2日で体内から排出されてしまう。そうした背景もあり、麻取もかなり慎重に内偵捜査を進めて令状をとり、ここぞというタイミングで家宅捜査に踏み切ったのでしょう」とは捜査関係者。

 瀧容疑者は、メンバーを務めるテクノユニット「電気グルーヴ」が30周年ツアーの真っ只中。

 現在放送中のNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺」をはじめ、近年はアーティスト活動だけでなく、映画やドラマ、CM、バラエティー番組など幅広い活躍を見せていたが、瀧容疑者が出演する民放テレビ局の某番組の放送作家は最近の様子をこう明かす。

「以前から明るく気さくで年下のスタッフや共演者に対して偉ぶるところもなく、現場ウケはとても良かったです。元々が明るくテンションの高いイメージだったので、『最近やたらとハイテンションだな』と特段思うようなところもなかったし、たまにおとなしい時も『売れっ子で引っ張りだこだし、疲れているんだろうな』くらいの印象ですね。番組中も無駄にしゃしゃり出ることもなく、それでいて良いタイミングでボケてくれたり、ツッコんでくれたりして、空気が読める仕事のできる人というイメージでした」

 業界内での評価も高かったことから、数多くの仕事に恵まれていた瀧容疑者。

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10億円を超える違約金