菊池涼介 (c)朝日新聞社
菊池涼介 (c)朝日新聞社

 広島の小園海斗が高卒ルーキーの枠を超えて評価が急上昇している。3日の西武戦(長崎)では左腕・武隈祥太の直球を右翼に運ぶプロ初アーチ。高卒新人選手がオープン戦で本塁打を記録したのは13年の日本ハム大谷翔平(現エンゼルス)以来で、球団初の快挙だった。小園は「1軍への気持ちは強いです。いい調子できている。満足することなく前進していきたいです」と試合後に思いを口にしたが、他の選手に刺激を入れる起爆剤になっていることは間違いない。

 昨秋のドラフトで4球団が競合する中、広島がくじを引き当てた。二遊間は菊池涼介、田中広輔と不動のレギュラーがいる。共に29歳と選手として脂が乗りきっている時期だが、早急に後釜を作らなければいけない事情がある。菊池が昨オフにポスティング・システム(入札制度)を行使し、早ければ来オフにもメジャーリーグに挑戦する意向を表明したからだ。球界関係者は「小園は将来の主力として育成しなければいけない選手。でも菊池の退団に備えなければいけない中で、小園が1日でも早く1軍で頭角を現してくれたら球団にとって大きなプラスになる」と分析する。

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広島の未来は?