長嶋一茂 (代表撮影)
長嶋一茂 (代表撮影)

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松本人志が今一番ハマっているタレント

 53歳で突如として大ブレイク――。

 これが今、長嶋一茂(53)を語る上で、もっとも使われるキャッチコピーなのではないだろうか。2018年は272本の番組に出演し、今年もバラエティー番組を中心にお茶の間を席巻中の長嶋一茂。2月には「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」(日本テレビ系)の恒例企画「オリジナルカルタ争奪戦」企画に2週連続で出演、一茂自らが作成した44枚のオリジナル絵札に込められた浮世離れしすぎたエピソードの数々が話題となった。

 しかし、なぜここにきて大ブレイクに至ったのか? 数多くのバラエティー番組を手がける、ある放送作家は次のように分析する。

「2018年の番組出演本数がかなり多いですが、一茂さんは帯番組のレギュラーを持っているわけではなく、ほとんどが準レギュラーか単発番組。それで272本も出演しているとは、かなり驚異的な数字だと思います。それぐらい今、バラエティー番組の会議では必ず名前があがる人ですね。一茂さんブレイクの一因として、松本人志さん(55)がハマっているのは大きいと思います。一茂さんは『ワイドナショー』(フジテレビ系)の準レギュラーとして松本さんと共演していますが、先日の『ガキの使い』のオリジナルカルタ争奪戦は、松本さんがいま一番いじって面白い人をキャスティングする恒例企画。同企画で2週にわたって笑いを取ったことで、もっと仕事が増えると業界内では言われています。ちなみに、一茂さんは本当に忙しいらしく、その収録もケツカッチン(次の収録があるため、時間通りに終わらなければならないという意味)だったそうです。ダウンタウンさんの番組にケツカッチンで行くとは、ほんとに売れている証拠だと思いますね」

 プロ野球選手としては8年間という短い現役生活を終え、個人事務所を設立してタレントに転身。その直後に明石家さんま(63)によってタレントとしての才能を見いだされると、以後、20年以上もバラエティー番組やスポーツ番組に出演し続けている。だが、今までは“長嶋茂雄の息子”“親の七光”というイメージが拭いきれなかったのも事実。しかし、昨今の活躍を見ると、もはや2世タレント感など皆無といったブレイクぶりである。実際に多くの番組で一茂をキャスティングした経験も持つテレビ局のプロデューサーはこう語る。

「たしかに、今までは2世タレントとしてのニーズが多かったのは事実ですが、近年は一茂さんのコメント力が飛躍的にあがり、バラエティー番組だけではなくワイドショーのコメンテーターとしても非常に重宝されています。歯に衣着せぬ彼の物言いを誰もが高く評価しており、それでいて下の世代の芸人からバカ扱いされても、しっかり怒りつつ笑いを取るというキレ芸までできる。完全無欠のタレントといっても過言ではないと思いますね。

 また、視聴者の予想をはるかに上回るエピソードの持ち主だということも彼の人気の秘訣。江角マキコ(52)との確執を自らネタにしたり、『長嶋茂雄の財産は相続を全部放棄している』『先物取引で2000万円騙された』など赤裸々に語る一方で、それが決して下品には見えない。これも育ちの良さが物語っているというか、天性のタレント性だと思います。

 それでいて一茂さんはプロ野球の現役時代からパニック障害を患い、いまだに克服できてないといった繊細な一面も持ち合わせている。ご本人はパニック障害になったことでいろんな学習意欲が高まり、『読書の習慣が身に着いた』とも語っています。一茂さんは意外と博識で、あらゆるニュースに精通しているのも、こういった読書の賜物なんでしょう」

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藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・芸能ウェブライター。エンタメ業界に潜伏し、独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を書き続ける。『NEWSポストセブン』『Business Journal』などでも執筆中。

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変態紳士も加わり平成最後のバラエティー界を席巻