20年の東京五輪に向けてNPB(日本野球機構)は全面協力する方針だが、MLBメジャーリーグ)機構はメジャーリーガーの派遣に消極的だ。今オフにポスティング・システムでメジャーの球団に移籍すると、東京五輪に出場できる可能性が低くなる。東京五輪に出場して、メジャー移籍を目指すなら20年オフになる。一方で国内他球団は、球界のエースとして先発ローテーションの中心になる右腕の今オフの動向に注視する。球団関係者は「NPBの他球団への移籍なら東京五輪への出場に支障はありません。則本が国内FA権を行使したら、巨人阪神ソフトバンクと資金力のある球団は獲得に乗り出すでしょう」と予測する。

 入団した13年以来6年連続2ケタ勝利で計75勝。昨年も180回1/3を投げるなど過去4度のリーグ最多投球回数をマークし、14年から5年連続最多奪三振とタフネスぶりは球界屈指だ。球界を代表する投手たちはダルビッシュ有、田中将大、前田健太、大谷翔平、菊池雄星と海の向こうを渡っている。則本もメジャーリーグの複数球団の編成担当が登板試合を視察するなど、海外でも評価は高い。20年オフにメジャー挑戦を決断するか、今オフに国内他球団移籍を視野にFA宣言するか、才能が花開いた楽天に骨を埋めるか――今オフの去就が注目される。(梅宮昌宗)