大谷翔平、このまま行くと“イチロー化”の危機?

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 昨シーズン“二刀流”として海を渡り、メジャーリーグでも投打で高い能力を見せつけたエンゼルスの大谷翔平。今シーズンは昨オフに受けた右ひじのトミー・ジョン手術の影響で、シーズン途中での復帰となり、かつ打者としてのみの出場が見込まれている。

 メジャー1年目となった昨季は、日本人選手のルーキーシーズン最多となる22本の本塁打を放つなど、打者としても一流の能力があることを示し、今季もどういった活躍を見せてくるのかは大いに楽しみではある。

 そして、個人的な成績もさることながら、所属するチームの成績も同時に気になるところ。だが、エンゼルスの現有戦力や有望な若手の少なさを考えると、チームとしての究極の目標である「ワールドシリーズ制覇」は程遠いように感じられる。

 エンゼルスには現在、メジャー最高の選手との呼び声の高いマイク・トラウト外野手、3年連続で30本塁打以上を記録しているジャスティン・アップトン外野手、日本人では考えられないようなスーパープレーを連発する守備職人アンドレルトン・シモンズ遊撃手など、野手の戦力は比較的そろっている。

 しかし、投手は悲惨な状況であることは否めない。これまでチームのエース的存在であったギャレット・リチャーズはここ数年ケガに苦しみ、このオフにパドレスへ移籍。今季ローテーションの柱と見込まれているアンドルー・ヒーニー(昨季9勝10敗、防御率4.15)、タイラー・スカッグス(昨季8勝10敗、防御率4.02)両左腕も絶対的な先発投手としては物足りない。加えて、リリーフ陣も実績のある選手が乏しく、頼りないスターターを支えることは決して簡単なことではないだろう。

 また、将来的なチームの浮沈を左右する有望な若手も多くはない。メジャーリーグ公式サイト『MLB.com』が毎年発表している期待の若手ランキングでは、全体15位のジョー・アデル外野手が上位に食い込んだだけで、エンゼルスでトッププロスペクトといわれる選手は、他チームと比べると明らかに少ない。米野球専門誌『ベースボール・アメリカ』が発表する若手選手の充実度を査定する格付けでも、2018年は大谷の加入もあり、30球団中と14位に上昇したが、2017年は29位、2016年は最下位の30 位だった。


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難しいメジャーの補強戦略

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