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大谷翔平、このまま行くと“イチロー化”の危機?

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エンゼルスの大谷翔平(写真:getty Images)

エンゼルスの大谷翔平(写真:getty Images)

 ここ数年メジャーの強豪となったアストロズ、カブスなどは未来へ向けた“再建時期”をあえて作り、主力をトレードなどで放出することで、他チームから有望な若手を獲得。これらの選手たちが成長し、“勝負できる時期”になって初めてFAで大物選手を補強し、優勝を狙えるチームを作ることに成功した。

 だが、現状、エンゼルスにこうした動きは見えていない。

 メジャーは、日本のプロ野球とは違い、チームに所属する大物選手がFAになると移籍してしまうのがほとんど。未来を見据えた補強戦略を怠れば、“暗黒時代”が訪れる危険性を常にはらんでいる。

 その最たる例がイチローが長年在籍しているマリナーズだろう。マリナーズはイチローがメジャーに移籍した2001年こそプレーオフに進出したものの、その後は現在まで17年間プレーオフから遠ざかっている。これは、北米4大スポーツで最長となる“不名誉な記録”である。

 そのマリナーズが勝てない理由を分析すると、やはり補強戦略が失敗していると言わざるを得ない。前述のようにアストロズなど勝てるようになった球団は、ピークを過ぎた主力を放出し、将来性豊かな若手を集めたが、マリナーズはこうした流れに逆行している。

 ここ十数年でエイドリアン・ベルトレ、リッチー・セクソン、ショーン・フィギンズ、エリク・ベダード、カルロス・シルバといった選手と結んだ大型契約がことごとく失敗した一方で、アダム・ジョーンズ、クリス・ティルマン、秋信守など、のちに移籍先で主力となる若手を放出している。

 このような補強戦略でのミスが災いし、キャリアの大半をマリナーズで過ごしたイチローは「世界一」には縁のない選手となってしまった。これまでメジャーで18年間プレーし、個人として数々の偉業を達成したものの、プレーオフに出場したのは2001年のマリナーズ時代、2012年のヤンキース時代に出場した2回のみで、ワールドシリーズには出場したことすらない。

 エンゼルスもまさに“同じ道”を辿ろうとしている。アルバート・プホルス一塁手、ジョシュ・ハミルトン外野手らメジャーを代表する選手との大型契約は成功したと言い難く、決してチームの補強戦略は成功していない。さらに、プホルスに至っては2021年まで契約が残っており、今後もチームの補強戦略を考えるうえでは、足かせとなってしまうだろう。



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