巨人の“飼い殺し”なくなる? 「現役ドラフト」はメジャーで機能、日本導入には問題点も (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

巨人の“飼い殺し”なくなる? 「現役ドラフト」はメジャーで機能、日本導入には問題点も

このエントリーをはてなブックマークに追加
杉山貴宏dot.
「現役ドラフト」導入を要望した巨人・丸 (c)朝日新聞社

「現役ドラフト」導入を要望した巨人・丸 (c)朝日新聞社

 今年1月、日本野球機構(NPB)と選手会の事務折衝の場で、秋山翔吾外野手(西武)と丸佳浩外野手(巨人)が、いわゆる「現役ドラフト」導入を要望したとして大きな話題となった。

 端的に言えば、この「現役ドラフト」というものは、実力はあるのにポジションが空かないなどのチーム事情で出場機会に恵まれない選手の救済措置。そうした現役選手を対象にしたドラフトを設けることで、他球団で新たなチャンスを提供しやすくしようというものだ。

 こうした制度は、すでにメジャーリーグで導入されている。「ルール5ドラフト」と呼ばれるものがそれで、これはメジャー40人枠に入っていない選手(つまりマイナー契約の選手)で、なおかつ入団したのが18歳以下なら在籍5年以降、19歳以上ならば在籍4年以降が対象となる。

 もっとも、ルール5ドラフトには指名後の制限もあり、原則的に獲得側のチームは該当選手を翌シーズンの全期間でメジャー25人枠に入れなければならない(故障者リスト入りなどの一時離脱は可能)。潜在的に有望でもメジャーでなんの実績もない選手に貴重な枠を割くのはかなりの冒険といっていい。

 それでもルール5ドラフトで移籍した新天地にて開花した選手は実際に大勢いる。その筆頭格は、当時は「マイナーリーグドラフト」と呼ばれていた1954年オフにパイレーツがドジャースから獲得したロベルト・クレメンテ。翌55年にメジャーデビューするとオフに飛行機事故で死去した1972年までパイレーツ一筋に走攻守の揃った名外野手として大活躍し、通算3000安打、首位打者4回、ゴールドグラブ賞12回、リーグMVP1回、オールスター選出12回、ワールドシリーズ制覇2回(うち1回はシリーズMVP)など輝かしい実績を残し、死去直後の73年には殿堂入りを果たしている。

 その他にも、1980年代後半からパイレーツやメッツなどで活躍してオールスター選出6回、通算2010安打を放ったボビー・ボニーヤ、オールスター選出3回、1987年に打点王とア・リーグMVPに輝いた通算265本塁打のジョージ・ベル(ブルージェイズほか)といった大物もルール5ドラフト出身だ。



トップにもどる dot.オリジナル記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい