創価大もまめに告知している。2018年では「花のち晴れ」「ブラックペアン」(以上、TBS)、「BG 身辺警護人BODYGUARD」(テレビ朝日)、「七つの遺伝子 オーファン・ブラック」(フジテレビ)、「トドメの接吻」(日本テレビ)。

 創価大はフェイスブックで、こう伝えていたこともある。

「【ドラマ撮影】12/6TBS日曜劇場ドラマ『下町ロケット』(第8話)に本学理工学部P棟、中央教育棟渡り廊下、中央教育棟エントランス等が使用されました!第7話に続いての使用です。12月6日(日)21:00~から放映予定です。是非お楽しみください!」(2015年12月4日)

 明星大もウェブサイトでこう案内していた。

「石原さとみさん主演のTBS 金曜ドラマ『アンナチュラル』の撮影に協力いたしました。キャストの方々がお越しになり、本学青梅校にて撮影が行われました」(2018年1月)

 同大学は、撮影を歓迎するような告知もしている。

「このたびは本学での撮影をご検討いただき誠にありがとうございます。 本学では教育・研究その他本学の業務等に支障のない範囲で、また撮影に使用された旨を本学の広報媒体に使用させていただける場合について、撮影にご協力いたします」

 そこに、撮影許可条件についていくつか記されていた。そのなかに「撮影内容が本学の信用・イメージを損なうものでないこと」「公序良俗に反しないこと」とある。

 たいていの大学は、ドラマのストーリーで教員や学生がセクハラ、傷害、殺人に関与する、大学ぐるみで不正を行う、大学が倒産するといった設定の場合、撮影の協力をしていない。また、大学という設定でなくても、大量殺人やテロのような犯罪の舞台となるものはNGのところが多い。人間愛、有名企業や偉人のサクセスストーリーを描いた話は歓迎されるようだ。

 大学からすれば、受験生に限らず一般の人にキャンパス、施設をみてほしい、という熱い思いがある。学生、教職員、OB・OGなど大学関係者の帰属意識(愛校心)を強めることにもつながる。「いだてん」のようなドラマは大学をアピールする絶好の機会といえよう。

(文/教育ジャーナリスト・小林哲夫