――今大会は南野選手自身、ここまで無得点だった。ずっと欲しかった点だったと思うが、自身のゴールにはどんな意味があったか。

 意味はないですね。日本にとってこの大会は優勝しないと意味がないくらいに思っていたので。それにつながるゴールだったら自分にとっても意味があったと思うけど、そうはならなかった。あるのは悔しさだけです。

 ただ、ここまでゴールがないから苦しんでいたとかそういうことはない。目的はチームが勝つことですし、決勝に勝ち上がるなかでは、自分もチームに貢献できている自負はありましたから。

――相手が5バックできた。攻撃の難しさはあったか。

 相手のペナルティボックスに近づくにつれてDFの枚数は多くなったし、固められたなかでどう戦うか。前半からもう少しサイドのスペースを有効に使って相手を押し込み、コンパクトに戦えればよかったですけど…。うまくいかなかったです。

――優勝したカタールの選手が表彰台に立っている姿をピッチから見ることになった。

 本来はあそこに自分が立っていることをイメージしていたし、実際にそれが目の前でなくなってしまった。この悔しさをここで終わらせてはいけないと思うし、これがあったから将来成長できたといえるようにしたい。

――南野選手にとっては初めてのA代表での公式戦でもあった。

 A代表の選手として、こういう大会を戦うのはすごく楽しかったし、サッカー選手としての喜びは感じました。だからこそ、このユニフォームを着てもっとプレーしたいと思った。

――大会全体を振り返っては。

 なんとも言えないですね。まだ振り返れない。ここに来た以上、先輩から何かを盗んでやろうっていうよりも自分は何かを持っているからここに選ばれたわけだし、自信を持ってプレーし、チームに貢献することだけを考えていた。それだけに、優勝しないといけない大会だったし、最後に結果が出せずに悔しい。(アブダビ=栗原正夫)