次点の萩原も大阪桐蔭。3年夏は7割近い打率と3本塁打を放つ活躍を見せ、チームの初出場初優勝の立役者となった。プロ入りは内野手での登録だったが、高校時代は外野手でのプレーも多かったため外野手で選出した。鵜久森は3年春に優勝、3年夏に準優勝を果たしたチームの主砲として活躍。長いリーチを生かした豪快なスイングで2度の甲子園で5本塁打を放った。

 オコエは3年夏のみの出場だが、インパクトの強さから選出。初戦の高岡商戦ではファーストへの内野安打で二塁を陥れ、1イニング2本のスリーベースを記録。また3回戦の中京大中京戦ではセンター後方の大飛球に快足を飛ばしてスーパーキャッチを見せ、準々決勝の興南戦では決勝のツーランホームランも放った。

 打順も含めて9人を揃えると下記のようなラインナップとなった。

藤原恭大(中)
中村奨成(捕)
福留孝介(遊)
松井秀喜(三)
平田良介(右)
武内晋一(一)
中田翔(左)
松坂大輔(投)
町田友潤(二)

 何とも豪華な顔ぶれで、高校野球ファンにはたまらないメンバーではないだろうか。また30年間という長い期間ということもあって、次点の選手も粒ぞろいである。

 新元号で行われる甲子園大会でも彼らを上回るような選手が数多く登場することを期待したい。(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文
1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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