ここで、高校生競技人口が多い野球、サッカー、ラグビー、バスケットボール、バレーボールの5種目について、2018年度の全国大会出場校、上位入賞校を調べてみた(全国高校選手権大会、男子のみ)。大阪桐蔭のほかにも、いくつかの高校が複数種目に出場している。以下のとおりだ。

 3種目は、▽仙台育英(宮城)=野球、サッカー、ラグビー▽前橋育英(群馬)=野球、サッカー、バスケットボール▽報徳学園(兵庫)=野球、ラグビー、バスケットボール▽東福岡(福岡)=サッカー、ラグビー、バレーボール。

 2種目は、▽山形中央(山形)=ラグビー、バレーボール▽羽黒(山形)=野球、サッカー▽作新学院(栃木)=野球、バレーボール▽流通経済大柏(千葉)=サッカー、ラグビー▽早稲田実業(東京)=ラグビー、バレーボール▽桐光学園(神奈川)=サッカー、バスケットボール▽富山第一(富山)=サッカー、バレーボール▽星稜(石川)=野球、サッカー▽大阪桐蔭(大阪)=野球、ラグビー▽天理(奈良)=ラグビー、バレーボール▽新田(愛媛)=ラグビー、バスケットボール。

 同じ年度内で上記の高校スポーツにおいて、3冠、4冠、5冠はあり得るだろうか。

 3冠にもっとも近く、4冠も夢ではないのが東福岡だ。バレーボール優勝2回、サッカー優勝3回、ラグビー優勝6回、野球は4回出場しており、実績は申し分ないからだ。大阪桐蔭は3冠に手が届きそうだ。野球優勝5回、ラグビー優勝1回準優勝1回、サッカー2回出場など。野球優勝1回、サッカー優勝1回、バスケットボール12回出場などの前橋育英にも、3冠の可能性がある。

※大会はすべて男子。全国高等学校野球選手権大会、全国高等学校サッカー選手権大会、全国高等学校ラグビーフットボール大会、全日本バレーボール高等学校選手権大会、全国高等学校バスケットボール選手権大会が対象。

(文/教育ジャーナリスト・小林哲夫