引退会見を開いた吉田沙保里さん (撮影/大塚淳史)
引退会見を開いた吉田沙保里さん (撮影/大塚淳史)
吉田沙保里さんから報道陣に配られたプレゼントのハンカチ(撮影/大塚淳史)
吉田沙保里さんから報道陣に配られたプレゼントのハンカチ(撮影/大塚淳史)
母・幸代さんから花束を贈られた吉田沙保里さん(撮影/大塚淳史)
母・幸代さんから花束を贈られた吉田沙保里さん(撮影/大塚淳史)

 レスリング女子で五輪3連覇を達成し、現役引退を表明した吉田沙保里さん(36=至学館大職)が10日、都内で会見を開いた。

【写真】吉田さんから報道陣へ配られたプレゼントに書かれたメッセージはこちら

「自国で開催される東京オリンピックに出場したいという思いと、リオのオリンピックでは銀メダルで終わってしまい、たくさんの方に『また金メダルを目指してほしい』という声もいただき、日々迷いながらここまできました。また、若い選手たちの世界の舞台で活躍する姿を多く見るようになり、女子レスリングを引っ張っていってもらいたいという思いになりました。そして、改めて自分自身と向き合ったときに、レスリングはもうすべてやり尽くしたという思いが強く、引退する決断しました」

 引退を決断したのは昨年12月の天皇杯だという。

 また、天皇杯にはともにレスリング界をけん引してきた五輪4連覇の伊調馨(34=ALSOK)が出場。伊調馨選手については「東京五輪を目指すと馨の口から聞いた時に『すごいな……』と率直に思いました」と語った。

 また伊調選手と吉田さんの恩師・栄和人元監督との間に起こったパワハラ問題についてもこう振り返った

「真実ではない報道もあったかもしれず、そういう中でコメントをすることはすごく難しかったです」

 さらに、「これからどうしていくんだろうという思いも強かったですし。若い後輩たちが、それに悩まされて、思い切り練習できなかったり、試合で結果が出せなかっただろう部分もあったことが一番つらかったですね」と複雑な思いをにじませた。

 吉田沙保里さんの一問一答は以下のとおり。

――33年間お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。ご挨拶をされて今、どのようなお気持ちでしょうか。

 3歳から始めたレスリングを33年もやってこれたことに、本当に嬉しく思いますし、これまでたくさんの方に応援していただいて、この場を設けさせてもらって、感謝の気持ちを伝えることができてホッとしています。

――決断をするにあたって、悩み、自身を見つめ直したと言いましたが、最終的な決断は。

著者プロフィールを見る
福井しほ

福井しほ

大阪生まれ、大阪育ち。

福井しほの記事一覧はこちら
次のページ
最終的に決断したのは…